「俺の家はお金持ちだぜ!」そう言ってマウントを取って来る、保育園の男子。
子どもながらに「ギャフンと言わせたい!」と考えた幼い頃の筆者は、とある計画を立てました。
今回は、そんな子ども時代のエピソードをお届けします!

ユニークな叔父に依頼

ちょうどその頃、私の家に東京の叔父が遊びに来ていました。
この叔父はユニークな人物で、私のことを「お嬢様」や「お姫様」と呼んでは、恭しい態度で接してきます。
そこに目を付けた私は、叔父にこうリクエストしました。

「叔父さん! 明日はママの代わりに、保育園にお迎えに来て! 軽トラじゃダメよ! おじいちゃんのクラウンで来て!」
すると、ノリの良い叔父は笑顔で「かしこまりました! お嬢様!」と言って、私の頼みを受け入れてくれたのです。

お嬢様を演じる

そして翌日、保育園のお迎えタイムピッタリに、約束通り叔父はクラウンで現れました。
私は軽やかな足取りで車に向かうと、叔父に導かれるまま車内に滑り込みます。

「お嬢様、お迎えに上がりました!」
「ありがとう」
そう言って私は、ポカンと口を開ける男子にウインクを送り、そのまま家に帰って行きました。

まだ保育園生ということもあり、男子はすっかりこの話を信じ込んでしまいます。
「すげえ! マジでお迎えなんてあるんだ!」
翌日、そう言って純粋に目を輝かす男子を見て、少々心が痛んだのを今でも覚えています。

今となっては、そんな茶番に付き合ってくれた叔父に本当に感謝です!
叔父さん、ありがとうございました!

ltnライター:六条京子