私の母から聞いた話です。母のスマホに「息子さんが事故を起こしました!」と弁護士から電話があったそうです。パニックになった母から電話を代わった父の対応は……?

父に電話を代わると……?

「妻がすぐに振り込む必要があるんですか? 本人から全く連絡ありませんが?」
「オンライン振り込み? 妻はそういう事はわからないんですよ」
「示談は、息子の無事を確認できてからでしょう?」
「そもそも、これは詐欺ですよね? 警察に通報しますよ」

平日の昼間、まさかシャキシャキの父が出てくるとは、詐欺師も思ってなかったでしょう。
畳みかけるような父の追及に、相手は、しどろもどろで、質問に答えることもできない状態でした。

「警察に通報」と言われたところで、
「すみません。では結構です。切ります」とおとなしく詐欺師は逃げ出しました。

その後、父はすぐに長男に電話をかけ、無事を確認した後、落ち着いて警察に通報しました。

そして、涼しい顔でテレワークに戻りました。

「振り込め詐欺になんて、私は絶対にひっかからないよ」と普段から母は豪語していました。
でも現実では、パニックになってしまった自分に、すっかり意気消沈。
しばらく落ち込んでいました。

でも危機一髪を救ってくれた父の頼もしさに、どうやら惚れ直したようです。
70過ぎの夫婦2人暮らし。
これからもピンチの時は助け合って、仲良く暮らしてほしいものです。

Itnライター:田中つぐみ