毎週末、姑の介護に全力を尽くしていた知人女性から話を聞きました。夫は「いずれお前にも、遺産を渡すから」と言っていたはずでしたが……。 結婚25年目。夫の振る舞いに耐えかねた妻の決断とは?
ftnews.jp

介護に追われる週末

50代の知人女性は、1人暮らしをする姑の介護を行うために毎週末、姑の家に通っていました。
姑が要介護3で最低限の動きしか出来ないため、家の掃除や買い物、病院への送迎などを行っていたのです。
その結果、彼女の休日はほとんど姑の介護に費やされてしまいますが、夫は介護にはノータッチでした。

「お前はパートだけど、俺は正社員で疲れてる。休日は休むべき」
「行こうと思ったけど、接待ゴルフの予定が入った」など何かと理由をつけて、姑の世話を全て知人女性に押し付けていたのでした。

もともと、夫から「家事に専念して欲しい」と言われ、正社員で働いていた会社を辞めた知人女性でしたが、彼女自身もやる気のない夫との口論は無駄と感じていました。
「遺産分与してくれると言っているし、お義母さんにはお世話になったから頑張ろう!」
人のいい彼女は、自分にそう言い聞かせ、辛い日々を耐え忍んでいました。

急に手の平を返す夫

週末の介護を始めてから8年目に、ついに姑が施設に入ることになりました。しかし、同時に姑の容態が急激に悪化し、施設に入居してからわずか1か月で亡くなってしまいました。
慕っていた姑が亡くなり、ショックを受けた知人女性でしたが、そのとき夫がこんなことを言い出すではありませんか。

「お前にお金を渡すって言っていたけど、あれは無しな! 毎週、お袋にお昼代とか出して貰っていたし、これ以上渡すのはやりすぎだ。どちらにしろ、介護は嫁の仕事だし」
この言葉に、知人女性は絶句しました。お金目当てで介護をしていたわけではありませんでしたが、夫からの仕打ちはあまりにも冷酷でした。

お昼代はいつも彼女が自分で支払っており、姑から受け取ったものは古い外国切手10枚ほどでした。
夫の酷い振る舞いに打ちのめされた知人女性は「もう無理だ」と感じ、自分から離婚を切り出しました。