1ヶ月くらい過ぎたある日……
A男の家庭での生活は冷め切っていました。
これはN子さんとのことは関係なく、結婚10年も過ぎると夫婦のラブラブ感はなくなり、帰ってご飯を求めても「なんで食べて帰ってこなかったの?」とまるで邪魔者扱い。
数年前からこのような状態で、正直A男は家に帰るのが楽しみではなかったと言っていました。
それでも2人の子供は大切だし可愛いし、このまま夫婦生活が続いていくのだろうとA男は思っていたのですが……
N子さんとの関係が始まってから1ヶ月くらい過ぎたある晩、子供が寝静まったあと、子供と一緒に寝ていたA男は深夜に奥さんに起こされました。
「A男くん、ちょっと起きて〜」
深夜になんなんだよと思いながらリビングに行くと、紙とボールペンが机に用意された状態で奥さんが待っていました。
「どうしたの?」
A男が奥さんに聞くと、衝撃の言葉がたくさん出てきたのです。
「〇月〇日、〇〇ホテルの何号室、何時何分に〇〇と会う」
「〇月〇日、〇〇にこの写真を送る」
「〇月〇日、飲食店〇〇で飲んだあと、〇〇ホテルに向かう」
それは、A男がN子さんと取ってきた行動すべてでした。
部屋番号や飲食店名まですべて知っていたのです。
いつから?
最初からでした。
奥さんは、この1ヶ月間ずっと証拠を集めるために事実を知りながらもA男に告げることなく、知っていることを隠してまとめあげた上、すべてを突きつけてきました。
出所はタブレットです。
大事に取っておいた写真を、タブレットを触った子供が発見し、奥さんに見せたことがバレた原因でした。
子供もまだ小さかったので、「これ何〜?」くらいの気持ちで奥さんに見せたのでしょう……
そこからは話は早く、携帯のロックなども奥さんは番号を知っていたので、すべてやり取りを確認し、まとめたようでした。
「じゃあ、その紙に今から言う言葉を一字一句書いてくれる?」
与えられた紙とボールペン
「私A男は、〇月〇日に〇〇にて、〇〇さんと会い不貞行為を行いました」
このような、自分がしたことをすべて自分の字で書けと目の前にボールペンと紙が用意されていたのです。
A男はなす術もなく、ただ言われた通りに震えながら文字を書いたと言っていました。
そして、翌日には子供には仕事の関係と伝えるからと、実家に帰ってと追い出されたA男。
このときにやっと、自分がしてしまったことの重大さを知るのです。
反省の意を込めて、坊主にし謝罪をしてみましたが、一度の過ちでも許せない奥さん。
慰謝料は、相手に請求するとN子さんも既婚者であることからA男にも要求される可能性があるため請求はしないが、養育費や生活費などかなり高値の条件を言い渡し、奥さんは離婚を希望しました。
子供のことを考えて、離婚は避けたいと半年ほど別居しながらも粘ったA男でしたが、最終的にかなり多くの養育費を払い離婚をすることに。
その後……
現在A男は、新しくできた彼女と同棲をしながら幸せそうにしています。
子供達にも隔週で会うことはできているようですが、元奥さんとは全く連絡は取っていないとのこと。
一度あることは二度あると言いますが、A男は今後同じことを繰り返さずにいられるのでしょうか。
遊び人も困りますが、免疫がなさ過ぎてもこのように舞い上がってしまうので、ちょっと困ってしまいますね。
ltnライター:なつみん