息子の行きたがらない公園
「ぼく、あそこにはいきたくない」
Aさんの5歳の息子は以前から行きたがらない公園がありました。まだ赤ちゃんの頃から、その公園の前を通ると必ず泣き、話せるようになると「行きたくない」とはっきり言うのです。
どうして行きたくないのかを尋ねると「あのこうえんには こわいひとがいる」と言う息子。誰もいないときでも必ずそう言うので、Aさんは不思議だなあと思っていました。
夫の一言「霊感があるんじゃない?」
Aさんは夫に息子の話をしてみました。「不思議だね」と言いながら夫はこんなことを言いました。
夫「もしかしたら息子には霊感があって、本当に怖い人ってやつが見えてるのかもよ」
A「やめてよ! 怖すぎるー!!」
笑いながら言ったAさんでしたが、心のどこかでそうなのではないかと思う気持ちもありました。小さな子が霊感が強いというのはよくある話です。もしかしたら息子にも霊感があるのかもしれません。
公園はいわくつきの場所だった……
息子に霊感があるのかもしれないと思ったAさん。1度浮かんだ考えは簡単には消えません。そこでAさんは公園について調べてみることにしました。
すると、あの公園ではかつて殺人事件が起きていたことがわかりました。しかも、知る人ぞ知る心霊スポットとされており、幽霊が出るという噂のある場所だったのです。
「じゃあ、息子の言ってた怖い人って、公園で殺された人の幽霊なの……?」
気になって殺人事件の新聞記事を読むと、殺されたのは暴力団員だったとのこと。息子の言う「怖い人」に当てはまる気がしてきます。
何が見えてるの? 霊感がある息子が怖い
息子に霊感があるのを確信したAさん。その後、息子と一緒に公園に近づくのはやめたそうですが、息子の言動が気になるようになってしまったそうです。
特に部屋の隅を見つめ、1人でブツブツ言っているときには「何かが見えていておしゃべりしているのかも」と思い怖い思いをしているんだとか。
息子が言うには「こわいひとは あんまりいない」とのことなので、悪い幽霊ではないと思おうとしているそうですが、怖いものは怖いですよね。これからも霊感のある息子の言動を気にしていこうと思っているAさんなのでした。
ltnライター:安藤こげ茶