今回はそんなお金目当ての策略が裏目に出てしまった私の知人、Kさんのお話です。
お金持ちの既婚者と不倫
Kさんは当時小さな会社のOLをしていて、直属の上司と不倫をしていました。
その上司は高給取りなうえに実家がお金持ちで、自由に使えるお金が沢山あり、Kさんにプレゼントをしたり高級ホテルでディナーを食べさせてくれたりと贅沢三昧させてくれていました。
「Kちゃん、これ今月のお手当て」
「わあ、ありがとう! 」
彼は毎月お手当といって、多額のお小遣いもくれていました。
しかしKさんももう20代後半。そろそろ結婚相手を探したいと思っていました。
ターゲットはエリートイケメン
そんなKさんはある日、以前友人の誕生日パーティーで会ったことのあるエリートイケメンが、最近離婚をしてフリーになったという噂を聞きつけました。
そのイケメンの会社はとても有名な企業で、お給料も良い会社。
思わず目がキラーン! となり、Kさんはそのエリートイケメンへのアプローチを開始したのでした。
「実は初めて会った時から素敵だと思ってて……」
さっそく友達にエリートイケメンとの食事会をセッティングしてもらったKさん。
「そ、そうなんだ……」
女の魅力を前面に押し出し、グイグイアプローチをしてくるKさんに、若干引き気味のエリートイケメン。
「ねえ、連絡先を交換しましょ♪」半ば無理やりに連絡先を交換し、Kさんは毎日LINEをしたり電話をしたり、熱心にデートに誘うも、全く相手にしてもらえません。
もちろん上司との不倫は継続中で、イケメンをゲットしたら別れればいいや、と考えていました。
イケメンの正体とは
「全然LINEの返事くれないんですね……私ってそんなに魅力ないですかぁ?」
なんとかイケメンと食事の約束をとりつけ、帰り際にKさんは言いました。
「いや、魅力とかそういう問題ではなくて」
「え、じゃあどうしてですか? 私、あなたさえよければお付き合いしたいって思ってて……」
「ちょっと待って!」
Kさんの言葉はイケメンに遮られました。
「君さ、〇〇って人と不倫してるだろ」
「え!?」
イケメンが出したのは、Kさんの不倫中の上司の名前でした。
「どうして〇〇さんのこと知ってるんですか……?」
イケメンは大きくため息をついて答えました。
「あのさ、〇〇は俺のオヤジなんだよ。1回目の結婚のときの子だから名字は違うけど。俺、君とオヤジが一緒にいるとこ何回も見てるからさ」
「ええー!!!」
「そういうことだから。じゃ、もう連絡してこないでね」
あっけにとられているKさんをよそに、イケメンはそう言って去って行きました。
その後Kさんは会社をやめてすっぱりと不倫関係を清算し、転職先で出会った人と結婚したそうです。
人と人がどこでどう繋がっているかはわからないものですね。
ltnライター:緑子