決して上手くはない、むしろ下手だけど、なぜか可愛げがあって愛着がわく……そんなキャラクターっていますよね。でもまさか自分がそんなキャラクターを生み出してしまうとは誰も思わないはずです。今回は【下手すぎるキャラ弁】が運んできた珍エピソードを友人に聞きました。

超不器用ママが娘に頼まれたのは?

A子は自他ともに認める超不器用!
特に細かい作業や絵を描くのは大の苦手です。

ところがある日、そんなA子に試練が訪れます。
幼稚園に通う娘が「〇〇〇のお弁当にして!」と人気キャラクターのキャラ弁をねだってきたのです。

最初は断りましたが、「幼稚園のお友達はみんな作ってもらってるよ?」という言葉にウッ……となってしまい、ついにA子は重い腰を上げてキャラ弁作りにチャレンジすることになりました。

そんなつもりじゃなかったのに……”むーちゃん” 爆誕!

インスタなどで頑張って勉強して、なんとか娘が希望するキャラクターを作りましたが……結果は散々。とてもそのキャラクターには見えません。
むしろ、下手すぎて全くの別物になってしまいました……。

しかし娘はA子のオリジナルキャラ(のつもりではありませんでしたが)に大喜び!
”むーちゃん”という名前までつけて、幼稚園に持って行ってくれました。

思わぬ騒動に発展

ホッと胸を撫で下ろしたA子。
しかし後日、この一件が思わぬ騒動を引き起こすことになります。

幼稚園のお迎えに行ったとき、娘のクラスメイトのママから「”むーちゃん”ってなんのキャラなの?」と聞かれたのです。
答えに詰まっていると、近くで話を聞いていた別のママたちも参入!
「”むーちゃん”の作り方教えて~!」と言われ、さらにA子はビックリ!

なんとA子が作り出してしまった”むーちゃん”は娘のクラスで大人気となり、娘の弁当を見た子どもたちが「私も”むーちゃん”にして!」と母親にねだるようになってしまったのでした。

嬉しいやら恥ずかしいやら……

”むーちゃん”ブームはそのあとも長く続き、後日開催された幼稚園の運動会ではクラスの応援旗にも採用されるほどでした。

結局、卒園までその人気は途切れることがなかったそうです。

センスがなく下手くそだと思っていたキャラクターを子どもたちが好いてくれ、正直嬉しかったA子。
しかし”むーちゃん”の写真を見返すたびに、「いやいや、やっぱり下手でしょ……」と恥ずかしくもなるのでした。

まとめ

キャラ弁作りが苦手な人にとっては心強いエピソードですよね。
「親の心子知らず」という言葉もありますが、大人が思っているほど子どもは「上手さ」を求めているのではないかもしれませんね。

ltnライター:藍沢ゆきの