お葬式の服装問題
友達と通っていた料理教室の先生がお亡くなりになり、お葬式に参列することになりました。しかし、私は喪服を持っていません。こんな機会でもなかったら購入することもないだろうし、今後のことも考えて、私は喪服を購入することにしたのです。
友達は
「たった一日のために喪服なんてもったいないから買いたくないなー」
「普段着のワンピでいいよね」
と言うので、私が同意しようか迷っていたら
「普段着の黒いワンピースにする!」と言っていました。
くっきり浮かぶカジュアルな装い
お葬式当日がやってきました。料理教室の先生はとっても有名な先生だったので、参列者はかなり多く、格式高めの荘厳な雰囲気の会場でした。メディアの取材もあり、かなりの人がいましたが、全員喪服です。そこへ参列者がぞくぞくとやってきます。参列者もまた全員喪服で喪服着物の方も。
やっぱり有名な先生はすごいなと思いながらふと見ると、まるで部屋着のような、かなりカジュアルなワンピースを着た友達が登場。全員漆黒の喪服姿の中、この場違い感は想像を超えるものでした。
ざらりとした印象の綿素材のため、シワシワになったフリルとリボン。裾はかなり透けていました。一人だけ、ポツンと明らかに普段着です。そして靴はなんとサンダルで素足。かばんはピンクでした。
悔やまれる選択
さすがにここまで大勢の喪服姿の人に囲まれると思っていなかった友達は、完全に居場所をなくしていました。恥ずかしさにそわそわしながら、目立たないところに隠れるしかない状況だったのです。
同じく一緒に料理教室に通っていた、パリッと喪服の友達に「気持ちだから気にしなくていいんじゃない」と言われ、余計に居心地が悪くなってしまったようです。同僚は「ヤバイわ。やらかしたわ!」という言葉を残し、コソコソと抜け出して帰っていきました。
せめてビジネス風のシンプルなデザインで装飾が一切ないワンピだったらと、帰っていく友達の後ろ姿を見て思いました。
冠婚葬祭にはマナーがあるので、きちんと調べてから参列しないといけませんね。
ltnライター:鈴木まさ美