性格最悪なママ友A子
私には小学校低学年の息子がいます。他の子よりも物覚えが悪く、成績もよくありませんん。運動も苦手で心配していました。仲の良いママ友は「そのうち覚えるよ」「今だけだって」と、優しい言葉をかけてくれます。しかし、意地悪なママ友A子は私に言います。
「ちゃんと勉強教えてる?」
「見てあげなきゃダメだよ」
会うたびに「またテストの成績悪かったんだね」「運動苦手なの? 健康に悪そう」などと、ダメ出しばかりされていました。A子の言葉が心にグサグサと刺さり、私は苦しい思いを抱えていました。あの時までは。
市の絵画コンクール
ある日、学校で募集していた市の絵画コンクールがあったのですが、なんとうちの子の描いた絵が最優秀賞を受賞したのです。
もともと絵が好きで上手だなとは思っていたのですが、まさか最優秀だなんてびっくり。しかもそのコンクールは、地元出身の有名なイラストレーターや有名な絵本作家が審査委員として参加していたのです。
しかもA子の大好きな絵本作家さんだったので、授賞式ではすごい剣幕で睨んできました。その後、先生から私に、学校に来てほしいと先生から連絡がありました。すると、
息子さんは……
「審査委員の先生方が、息子さんの才能を埋もれさせるにはもったいないと言っています」
「将来は美術の専門的な勉強をさせた方がいい」と言われたのです。「何かあれば連絡が欲しいそうです」と。審査委員の方々の名刺までもらいました。
私は、息子のできないことばかり見つめてしまい、息子が得意なことを真正面から受け止めていなかったのです。私は泣きながら息子に謝りました。
数日後、どこでかぎつけたのかわからないのですが、このことがA子の耳に入ることに。すると、
「勉強ができない子はなにやってもダメ」
「ちょっと優勝したからってたいしたことない」
などと怒りの形相で言ってきましたが、負け惜しみにしか聞こえなかったのでスカッとしました。
ltnライター:鈴木まさ美