義兄からのお願い
「次の日曜日、嫁の誕生日プレゼント選びに付き合ってよ」
ある日、こんな連絡が義兄からありました。もちろん嫁とは私の姉のことです。
義兄は私にとって本当のお兄ちゃんのような存在で、姉と結婚する前から彼のことはよく知っていました。
そんな義兄からのお願いということで、すんなりOKした私。当日、二人でデパートに行き、姉の好きなブランドの香水を買いました。
告白は突然だった
買い物帰りに「お礼に」と食事もごちそうになったので、気付けば夜になっていました。
「家に送るね」と言う義兄に甘え、送ってもらうことにしたのですが、どうやら道がおかしくて……。その車が停まった先は、都会から少し離れた夜空のきれいな丘の上でした。そして、
「妹ちゃんのことが、ずっと好きだった」
車の中で、突然、義兄が私に告白をしてきたのです。
ダメだと分かっていたのに
「今日だって、本当は妹ちゃんとデートしたかったからなんだ。驚かせてごめんね」
義兄の目は本気のように見えました。でも、相手は姉の夫……。こんなの許されるわけがありません。
私が何も言えず黙っていると、義兄は私の肩に手を回してキスをしました。
もちろん今まで恋愛対象として見ていなかった義兄。
しかし、よく見れば男らしいそのルックスや紳士的な佇まいに、恋愛経験値の低い私が恋に落ちてしまうのもあっという間でした。
その日は、何もなく家に帰りましたが、その後は私から毎日LINEを送るなど猛アタック。そして交際に発展。姉の目を盗んで、逢瀬を重ねる日々が続きました。
結局バレてしまい
しかし、この不倫劇はすぐに終わりを迎えます。夫の不倫を怪しんだ姉が、夫のスマホをチェック。あまりにも定番すぎる形で、私たちの関係がバレてしまったのです。
一番バレたくない相手にバレてしまった不倫関係。その後、「お前なんて妹じゃない!」と怒り狂った姉とは絶縁状態になりました。
義兄とも連絡が取れなくなり、不倫関係はあっさり終了。最初から分かっていた結末のはずなのに、今でも一人になると、色々な感情が溢れてしまい涙が止まりません。
不倫なんてバカなことは絶対にしないと思っていたのに……。不倫はちょっとしたことがキッカケとなる可能性があるということを、皆さんに知ってほしいです。
ltnライター:はぴまる