弁護士夫婦は苦労がたくさん
Aさんは弁護士同士で結婚し、5才の息子を育てるママです。息子を育てる上で避けては通れないのが、ママ友との付き合い。1人に弁護士であることを話してしまったら、なぜか皆に広まってしまいAさん一家が弁護士夫婦なことは、ほぼ全員に知れ渡っています。
弁護士だからといって何も変わらない普通の人間なのですが、やけに卑屈になられたり尊敬されたりとやりにくいったらありゃしません。ですが、Aさん自身は気にしないように普通にママ友付き合いを続けていたのです。
法律的な相談はできかねます……
ママ友の中にはAさんが弁護士だから近づいてくる人もいました。そんな人は、仲良くなってくると「相談があって……」と法律的なことを聞いてきます。
しかし、法律的な知識はAさんが仕事にしていることであり、無責任にアドバイスできるものではありません。丁寧にお断りをし、どうしてもというなら依頼をお願いするようにしていました。
だいたいの人はそれで納得してくれるのですが、中にはとんでもないことを言い出す人もいます。
これまであなたにかけたお金を返して
Aさんが役に立たないことがわかると、こんなことを言い出す人がいました。
「これまであなたにかけたお金を返して!」
お金をかけてもらったという認識のないAさんがきょとんとしていると、これまでランチに誘った分の飲食代を払えと説明を始めます。もちろんAさんはAさんの分の飲食代は支払っています。
ママ友はAさんが役に立つと思ったからランチに行ったのであって、そうでないならあれは無駄金だったとめちゃくちゃなことを言うのです。
弁護士強い! どうぞ訴えてください
普段はことを荒立てないように気をつけて生活をしていますが、強気なことを言ってくる人に対してはAさんも容赦しません。
「本当にそのお金が返ってくると思っているのなら、どうぞ訴えてください。法廷でお会いしましょ」
にっこり笑って告げると、ママ友は黙ってしまいます。こんな目に遭っているのはAさんだけではなく、どうやらAさんの夫も保育園の送迎ではかなり声をかけられて困っている様子。これからは職業のことは黙っていようと夫婦で誓っているそうです。
ltnライター:安藤こげ茶