女子学生専用マンションに入居したA子
A子は大学入学と同時に地方から上京。1人暮らしを心配した両親の勧めもあって、女子学生専用のマンションに入居しました。
その学生マンションは、もちろん女性限定で、1階には大家さんが常駐していました。玄関はオートロックになっていて、友人などを連れて来る人もいましたが、基本は入居者しか入ることはできません。
A子とはサークルで知り合い、私も何度か遊びに行ったことはありましたが、建物内に男性の姿はなく、ゆるい女子寮のような雰囲気で安心できました。
居酒屋のバイトで人気者に
A子は居酒屋でバイトを始め、週3日ほど夕方から22時までバイトに励んでいました。
可愛らしくて学校でも人気のあった彼女は、お店でもたちまち人気者に。A子目当てで来店するお客さんも出てくるようになりました。
しかし、バイトを始めて1ヶ月くらい経った頃、A子の周りでおかしな事が起こり始めました。
A子の周辺で不審な出来事が起きるように
学生マンションには各部屋に固定電話が設置されていて、大家さんに直通できる番号に加え、通常の外線ダイヤルも使えるようになっていました。
A子はもっぱら携帯ばかりであまり使用したことはなかったそうなんですが、帰宅して部屋に入ると同時にその固定電話が鳴りました。不思議に思い、電話に出てみるも無言。
間違い電話かと思っていましたが、それからも帰宅すると着信が鳴ることがあり、居留守を使って放っておくと、留守電に「おかえり」と男性の声で一言メッセージが残されることもあったんです。
さらに、バイト先からの帰宅途中で誰かに後を付けられているような気配がするなど、不審なことが増えていきました。
ベランダに不審者が!
そんなある日、バイトから帰って部屋でくつろいでいると、ベランダで物音がしてカーテンを開けたA子。
なんとそこには、ベランダの窓ガラスにへばりついている男性が! 驚きのあまり顔も見れないまま、すぐに廊下に逃げて大家さんの元へ行き助けを求めました。
戻ってきたときには誰もいませんでしたが、気持ち悪くなったA子はすぐに別のマンションへ引っ越しました。
犯人はわからないまま
大事にしたくないと警察には連絡しなかったA子。正直モテすぎて心当たりがありすぎ、犯人も分からずじまいだったそうですが、引っ越してからもしばらくは怖くてカーテンを開けられず、ずっとカーテンを閉めたまま生活していたそうです。
どんな怖いホラー映画よりも恐ろしい体験だったと話していました。
Itnライター:karira