買ったばかりのスマホが地下鉄とホームの間に落ちた! スマホが地下鉄に轢かれるかもしれない! 危機が迫る状況に現れた、スーパーナイスな駅員さんのお話です。

新品のスマホが大ピンチ

新しいスマホを購入して、地下鉄で家に帰るときの出来事です。新しいスマホにわくわくしながら、ホームに到着した地下鉄を降りました。その時衝撃の出来事が起こったのです。

左手の親指でギリギリ届くところにあるアプリに触れた瞬間、スマホがするっと一回転して床へ落下。その後バウンドして地下鉄とホームの間に吸い込まれていったのです。

響き渡る駅員さんの絶叫

どうしよう、買ったばかりのスマホが地下鉄に轢かれる! 粉々になった新品のスマホを想像して、震えあがる私。いやまてよ、轢かれるだけでなく、地下鉄が緊急停止して乗客がけがしたら私の責任になるかもしれない!

そうこうしている間にゆっくりと地下鉄が動きだします。明らかにいつもよりゆっくりと。駅員さんも私の行動になにかを察したようです。あーー轢かれる! 怖い! 買い替えるお金もないし……。涙目で隙間を見つめる私。すると、まだ遠くに位置している地下鉄の最後尾、電車の中から駅員さんが声をかけてきました。

駅員さん「何か落としましたか?」通り過ぎる。
私「スマホが……」駅員さんが遠くなる。
駅員さん「危ないですから!」どんどん遠くなる。
駅員さん「下に降りないでください!」叫ぶ!
駅員さん「上にいる係員に伝えて下さいーーーーーい!!!」絶叫!

駅員さんの優しさに感謝

駅員さんの絶叫は地下鉄のホーム内に響き渡り、駅員さんのこだまが響く中、地下鉄は次の駅へと走り去っていきました。私は遠ざかる駅員さんに、深々とお辞儀をするのが精いっぱいでした。

なんていい人なんだ!!

私は駅員さんの優しさに感動を覚えながら、すぐさま改札へダッシュ。改札にいた駅員さんに伝え、スマホを捜索してもらいました。私のスマホは線路とホームの隙間に落ちたようで、地下鉄に轢かれることなく手元に戻ってきたのです。

被害は奮発して買った画面保護シートが粉々になっただけで、スマホ本体はまだ現役で、今も大切に使っています。

ltnライター:鈴木まさ美