【夏休み恒例】義母主催の旅行
娘のさき(仮名)が小学校に入学すると義母がある提案をしてきました。
「内孫を連れて夏休み旅行に行くから、さきちゃんも一緒にどう?」
A子は、断ることも失礼かと思いさきちゃんに聞きました。
小学1年生のさきちゃん、旅行が嬉しくてOKをします。
内孫2人。さきちゃん。義母。
楽しいはずの旅行でしたが……。
帰ってきたさきちゃんは、口数少なくあまり旅行の話をしませんでした。
それから、毎年旅行に誘われるのですが
A子は義母の自慢話を聞くのが、煩わしくなっていったそうです。
孫たちを毎年旅行に連れて行く優しいおばあちゃん?
義母の自慢話とは?
近所のひとに、ふれ回る。
「私は毎年孫たちを旅行に連れていくの」
「まだ小さい子たちだから、大変なのよ」
「お嫁さんたちは、そのあいだ楽に過ごせるから嬉しいと思うわ」
決まって近所のひとは
「あら、毎年だと金銭的にも大変じゃない。優しいおばあちゃんね~」
近所のひととの会話を、嬉しそうにA子に伝える義母。
A子はいいます。
「私は捻くれているのかなあ~。別に旅行に連れて行って欲しいなんて思っていないし。毎年お礼をいうのも面倒。でも、さきちゃんが旅行に行きたいというなら、行かせてやりたいしね」
「塾があるから行かない」さきちゃんの反撃が始まる
さきちゃんが、小学5年生になった夏休みのことでした。
「ママ、今年は塾があるから、おばあちゃんとの旅行は行かないね」
塾?
確かに塾はありますが、旅行の日にちをずらせば旅行には行けます。
疑問に思って詳しく聞いてみることにしました。
「私……。おばあちゃん達との旅行。楽しくないの。おばあちゃんは私にずっと怒っているし、なんでも内孫ちゃんたちの意見が優先される。」
さきちゃんにとって、義母主催の旅行は楽しくなかった。
その事実を知ったA子は、義母に伝えます。
「お義母さん。さきは今年から旅行には行きません」
「どうして?」と面喰う義母。
「塾が忙しいみたいで……」と話を続けると、義母が話をさえぎりました。
「まあいいわよ。行きたくない子を無理に連れていくほど、私はお人好しじゃないしね」
A子は、義母の最後の言葉で(このひとに何をいっても無駄)と判断し
義母と距離を置いて付き合うようになったといいます。
世間では優しいおばあちゃんで通っている義母。
裏の顔はとんでもないおばあちゃんだったんですね。
こんな義母とは、距離を置いて付き合うのが一番かもしれません。
ltnライター:立花彩夏