ママ友関係は、お互い様の助け合い。都心ではママ友を車に乗せる機会は少ないかもしれませんが、車社会の地方ではよくある話です。だからこそギブ&テイク精神が大切なのですが、私のママ友は完全なテイカーでした…。

車社会なのに車がないママ友

夫は営業職で全国転勤があり、私たち家族は一時期、長野県に住んでいました。長野県で第一子を育てた私ですが、県庁所在地で転勤族が多く、すぐに転勤族仲間のママ友ができました。長野県は超車社会。都心から転勤してきた人も多いですが、ほとんどのママ友が日中に自分が運転する車を持っていました。

そんな中、1人だけ車がなかったママ友Aさん。車は1台で、夫が通勤に使っているとのこと。当然のように人の車を当てにして、ママ友の集まりがあるときは毎回人の車に乗せてもらっていました。

乗せてもらうのが当たり前。お礼は言葉のみ

車がないのは仕方がないことだと思います。車社会で車がない生活はかなり不便なので、私も周りのママ友も、快くAさんを車に乗せていました。Aさんは明るく活発で、グループを盛り上げてくれるタイプ。みんなもAさんがいたほうが楽しいから、頼まれれば喜んで乗せていたのでしょう。

私もAさんから頼まれたら乗せるようにしていました。しかし、徐々にモヤモヤするように…。というのも、Aさんは何度も人の車に乗っているのに、お礼は「ありがとう」の言葉のみだからです。ガソリン代や家まで送迎する手間を考えたら、何かしらお礼の品があっても良いと思う私がケチなのでしょうか。それでも頼まれると断れず、乗せ続けていました。

善意で乗せているのに恩をあだで返された!

そんなある日、事件は起こります。Aさんの子どもが私の車の中で突然吐いてしまったのです。慌てたのか「ごめん家に送って」と言うAさん。私も心配しながらAさん宅へ車を走らせました。到着すると「ありがと」と短く言い、Aさんは子どもと荷物を抱えて足早に帰宅してしまいます。子どもの嘔吐物は社内に放置されたまま…。

これには超絶モヤモヤしました。子どもは突然体調不良になるので、吐いてしまったことは仕方ありません。しかし、移動中少しでもきれいにできなかったのでしょうか。子どもをあやすのに忙しいなら、せめて車を降りるときに「汚してごめんね。奇麗にするのにお金かかったら払うから言って」くらいの言葉があってもいいと思うのです。心の中で「ありがとうじゃねーよ」と毒づいてしまいました。

人の本性は日頃の言動に表れる…?

結局、その後Aさんからフォローの言葉はなし。次のママ友グループとの集まりが決まると「また送迎頼んでいい?」とメッセージが来ましたが、車内で子どもが吐いたことについてまったく触れて来ないAさんが理解できず、丁重に断ってしまいました。
すると、明らかに私に対してだけAさんの態度がそっけなくなります。

Aさんはコミュニケーションが高く会話が上手で華がありますが、思い返すと自分勝手な言動も多々ありました。
リーダーシップをとっているようで、人の意見をさりげなく却下して自分の都合を優先しているように思えてしまうのです。

もしかしたら、最初から私はAさんに軽く扱われていたのかもしれません…。一度悪い印象を持ってしまうと悪いところばかり目につくようになるもので、その後、私はAさんとは距離を取るためにグループの集まりには顔を出さなくなりました。

しばらくすると、1人2人と徐々にAさんの周りから人が離れていきました。やっぱり皆んな、同じようなことを感じているんだろうなと思った経験でした。

ltnライター:ききた