夜中に母親が熱中症で緊急搬送された! 救急車を呼び兄と妹と私の3人で深夜の病院へ行きました。そこであるアクシデントが起こり、兄と妹が恐怖の雄叫びを上げた! しかし私には、ほっこりする情景が視えていました。

深夜の病院

私は両親と兄、妹の4人暮らしです。ある夏の暑い日の深夜、母が熱中症の疑いで緊急搬送されました。父は出張中だったので、兄と私、妹の3人で付き添い、深夜の病院に到着しました。兄が母と一緒に救急車に乗り、私と妹は車で後を追いました。

母は命に別状はなかったのですが、様子を見るため入院に。兄が手続きを済ませて、5階の母がいる階から1階へ降りるために3人でエレベーターに乗りました。

エレベーターの中で3人で「大変だったけど、助けられてよかったー!」と安堵して時計を見たら、深夜2時ごろでしたが、なぜかエレベーターが3階で止まったのです。

「えっ!!」

なぜか開くエレベータの扉

見つめ合う3人。エレベーターのドアが開きます。3階に病室なく真っ暗でシーンとしていました。しばらく開いていましたが、スーっと扉が閉まりました。

「ギャーーーーーー怖い! なに今の?? 誰が? なんでドア開いた!!??」

妹は錯乱状態に。兄も驚愕の表情で固まっていました。

しかし私は、いわゆる「視える」タイプの人なので、何が起こったのかわかっていました。

お母さんを大切にね

この病院で1ヶ月ほど前に亡くなったおばあちゃんが、エレベーターに乗ってきたのです。おばあちゃんは、私には視えているとわかったようで、恐怖にうろたえる二人を見ながらニコッと笑って言いました。

「やっと主人のところへ行けるのよ」
「お母さんを大切にね」

おばあちゃんは笑顔で光の中へ消えていきました。おばあちゃんは病気でしたが、苦しむことなく安らかに旅立っていったようです。

私はなんだかほっこりして、光が消えていく様子を見つめていました。妹はまだ恐怖におののき「お姉ちゃん怖くないの!?」と聞いてきましたが、真実を告げるとまた雄叫びを上げそうなので、やめておきました。

ltnライター:鈴木まさ美