お盆は、亡くなったかたが家族のもとに帰ってくる日です。故人を思い、家族があつまる大事な行事です。とくに、初めて迎える初盆は手厚く供養をします。しかしA子の場合、実父と義父が同年に亡くなっています。2人の重なる初盆。当たり前のように実父の初盆に帰れると思っていたA子。しかし、義母は義父の初盆を優先せよといってきました。A子が困っていると救世主が現れました。
同じ年に亡くなった父と義父
父を追うように亡くなった義父。
不幸が続きA子は落ち込んでいました。
大好きだった父。
いつも気にかけてくれた義父。
同じ年に、大切なひとを続けて亡くしたA子の悲しみは、計り知れません。
そして、夏がきて、父と義父の初盆がやってきます。
A子は当然、実家の父の初盆に帰省できると思っていました。
しかし義母は、とんでもないことをA子に告げます。
【父の初盆】酷すぎる姑の言葉
義母がいいました。
義母「A子さん。お義父さんの初盆のことだけど」
A子「はい。今年は申し訳ないのですが、父の初盆もあるので実家に帰らせてもらいますね」
A子が初盆は実家で過ごすと義母に伝えると……。
すると予想外の言葉が返ってきました。
義母「え!? なにをいっているの?」「長男の嫁なんだから、嫁いだ先の初盆を優先させるべきでしょ!」
A子「でも……」
それ以上A子は言葉がでてきませんでした。
心の中で(私は、父の初盆に帰りたい)そう思ったといいます。
しかし、救世主が現れます。
優しい言葉に救われたA子
ある日、A子が初盆の準備をしていると義母の妹さん(C子)が尋ねてきました。
「あれ? A子ちゃん、お父さんの初盆に帰らないの?」
A子は帰れない事情をC子さんに話しました。
するとC子さんが義母に猛攻撃!
「姉さん(義母)! 嫁の務めってなによ。そんな古臭いことばっかりいってるから姉さんは、皆に嫌われるのよ」
その言葉に激怒する義母。
しかしC子さんは、義母の言葉を完全スルー。
そしてA子に「いいから今から、実家に帰りなさい。あとのことは私がなんとかしておくから」
といってくれました。
そのおかげでA子は、父の初盆に帰ることができました。
なにを一番に優先するのか
ひと昔前なら、嫁ぎ先を優先するのかもしれません。
でも、一度しかない初盆。
A子の気持ちを、優先してくれたC子さんに感謝ですね。
ltnライター:立花彩夏