モラハラ夫は美食家?!
Aさんは結婚5年目の主婦です。夫は家事にはノータッチですが口うるさく、特に食事のこととなるとAさんをひどく注意することが多くAさんはうんざりしていました。
Aさんはいつも夫にお弁当を作っていました。そのお弁当に対し、夫からは日々ダメ出しがあります。
今日の弁当は彩りが悪い、味が薄い、栄養バランスが悪い……。
最後には決まって「俺の方が美味しく作れる」という夫。Aさんは文句を言われてまで作りたくないと思いながらも、夫は弁当作りは妻の仕事と毎日作ることを求めてくるのでした。
名案! あなたが作ってみて
「俺の方がうまく作れる」またそう言われたある日、Aさんはいいことを思いつきました。
「じゃあ、あなたが作ってみて! お手本が見てみたいな♡」
夫を怒らせないように気をつけながら言ってみると、夫も意外と乗り気です。
「よし、見てろよ!」
意気揚々と夫はお弁当を作り始めたのでした。
夫のこだわりに火が灯る
こうして夫が初めて作ることになったお弁当。出来上がりは上手とは言えないものでしたが、Aさんはダメ出ししたりしませんでした。本当は普段の仕返しに言い返してやりたい気持ちでいっぱいだったのですが、ぐっとこらえてこう言ったのです。
「すごーい! 初めて作ったとは思えないね。夫くんには本当にお弁当作りの才能があるよね」
Aさんから褒められたことと、弁当を上手に作りたいという夫の意地で、その日から夫は自分のお弁当を作るようになったのです。
モラハラ夫から料理男子に進化!
もともとこだわり派の夫は、それからメキメキと料理の腕を上げていきました。そして、今では彩り鮮やかで、栄養満点の美味しいお弁当を作るようになったのです。
Aさんはお弁当作りと日々の文句から解放された上に、夫がお弁当のついでに作ってくれる美味しい朝ごはんにありつけるようになりました。
さらに、来年から幼稚園に上がる子どものお弁当も作ると夫は張り切っています。キャラ弁の本を買ってきて研究している夫の姿をAさんは愛おしいと思うのでした。
ltnライター:安藤こげ茶