子どもにあせもができてしまった
汗をよくかく子どもは、あせもができやすいもの。
幼い子どもは自分で管理ができないため、大人が汗をふいたり、着替えさせたりと、こまめにケアをする必要があります。
知人A子は1歳児のママ。清潔を心がけていたけれど、子どもにあせもができてしまいました。
見知らぬ女性が近づいてきて……
A子が子どもと一緒に外出したときのことです。
見ず知らずの年配女性が「あせもができちゃって、かわいそうね」と声をかけてきました。
また、その女性は子育て経験があるようで、「お母さんがちゃんと見てあげないと。お母さんが気をつけていたら、あせもは予防できるのよ。私は子どもにあせもなんて作らせなかった」と、A子の怠慢さをたしなめてきたのです。
女性の言葉にズキッ!
A子ははじめての育児で、毎日うまくいかないことだらけ。
母親としての自信を失いかけていました。
そんなときに見知らぬ女性から「怠慢だ」と指摘され、凹んでしまったA子。
「私だって頑張ってるのに、なんでうまくいかないの?」「私はダメな母親なのかも……」と、落ち込んでしまいました。
ママを救った「ゴリラ」とは?
その様子を見ていた別の年配女性が、A子に近づいてこう言いました。
「あせもができやすい子と、できにくい子がいるから。うちは長男があせもができやすくて、苦労したの」と。A子をフォローする言葉をかけたのです。
さらに女性は続けてこう言いました。「でも元気に育って、今じゃ立派なゴリラよ!」と。
最初はなぐさめの言葉だと思って聞いていたけれど、突然出てきた「ゴリラ」というパワーワードにA子は思考が停止。
話しかけてきた女性は、小柄で上品な雰囲気です。
「え? この女性からゴリラが?」と想像したらおかしくなり、思わずふふっと笑ってしまいました。
お母さんは笑顔が一番!
「そうそう、お母さんは笑顔が一番よ!」と、ニコニコ笑いながら言われて元気づけられたA子。
その女性の言葉で「よし、頑張ろう」と思えるようになりました。
注意してきた女性もA子を傷つける意図はなかったのでしょうが、子育てに奮闘しているママにはあたたかい言葉をかけてほしいもの。
ユーモアのある言葉で人を笑顔にできるなんて、素敵な女性ですよね。お手本にしたいと思ったエピソードです。
ftnコラムニスト:愉子