育児と家事でいつもイライラして、子供たちを怒ってばかりいた私。そんな中、唯一癒されるときがありました。5歳の娘のfantasy story(妄想話)。娘は絵本が大好きで、暇さえあれば本のページをめくるおとなしい子供でした。私のイライラを軽減してくれた娘の妄想話。今回は、私の心に残っているお話を3つご紹介します。

【その①】娘の妄想話 ひこうき雲はクレヨンさんが線を描いている

子供たちと公園で遊んでいたときのことです。
まだ2歳の息子はいうことを聞かず、私はイライラがピーク。

「帰るよ」というと、ギャン泣きをしてふんぞり返り
靴下と靴を四方八方に脱ぎ捨てる!

もうお手上げです。

魔の2歳児の男は、なかなか手ごわかったです。
息子と格闘すること約10分!

すると娘が空を眺めていいました。

娘「ママ!! 空にきれいなひこうき雲だ!」

私と息子が見上げると、本当に綺麗な1本のひこうき雲がありました。
さっきまでギャン泣きをしていた息子もニコニコ顔。

そして娘がいいました。

「知ってる? あれは、白いクレヨンさんがお空に線を描いているんだよ」

その発想が可愛くてほっこりしました。

【その②】娘の妄想話 ススキの穂は魔法のスティックだよ

娘はおばあちゃんが大好きでした。
おばあちゃんと散歩中、ススキの穂を発見。

娘「おばあちゃん! あの一番大きなススキの穂を取って!」
ススキの穂を取ってもらった娘は、嬉しそうにクルクル回しだしました。

娘「おばあちゃん、知ってる? ススキの穂は魔法のステイックなんだよ」

「どんな魔法をかけるの?」とおばあちゃんが尋ねると

娘「お家に帰って、ママに魔法をかけるの」
「ママがおばあちゃんを怒らない魔法。弟や私を怒らない魔法」

帰ってきた母がクスクス私の顔をみて笑いました。

それから娘は私の周りをまわって、ススキの穂をクルクル回して魔法をかけました。

怒ってばかりのママは返上しないといけないな、と思ったお話です。

【その③】娘の妄想話 カラスのカックンはお腹が空いている

朝の準備をしていたときのことです。
「カアカア」とカラスがうるさく鳴いていました。

私はイライラがピーク!

「もう、うるさいなあ! いったい何匹カラスがいるのよ」

すると娘がいいました。

「カラスのカックン、お母さんがいないのかなあ~」
「それとも……。お腹が空いてるのかなあ~。」

そして窓を開け
「カックン!! 早くお家に帰ってね~!! ママに怒られるよ~」

ご近所さんに聞こえる大きな声で、カラスに話しかけていました。

5歳のころの娘の妄想話ベスト3でした。

いまは思春期真っただ中の可愛くない娘ですが、ふと思い出しいまでもほっこりしています。

ftnコラムニスト:立花彩夏