今回は筆者の友人A子さんが体験したお話をご紹介します。
看護師の仕事
長年看護師をしているA子さん。
ある日自身の担当患者様が急変し、亡くなってしまったのでご家族へ連絡することになりました。
亡くなってから数時間後、患者様の息子家族が駆け付けてきたのですが……。
笑顔の子どもの発言が……
涙ながらに患者様に話しかけたり、手を握ったりする大人たちの中、1人だけ不思議そうな顔の子どもが。
その子は患者様の孫にあたる男の子で、よく患者様からも「本当に可愛い子でね!」とお話を聞いていました。
いまいち状況を理解出来ていないのでしょう、男の子はニコニコと椅子に座っていたのです。
すると父親が……
「おじいちゃんね、今お星さまになったんだよ。」
そう優しく言ったのですが、男の子はよく分かっていない様子。
周りをキョロキョロと見回した後、
「え、おじいちゃんさっきトイレにいたよ!(笑)」
そう笑顔のまま言い出したのです……!
子どもには見えていた? 分かってても怖い……!(汗)
男の子の発言で、病室は一気に静まり返りました。
辺りを見回した後、A子さんの方をまっすぐ見つめて……
「おじいちゃん、今看護師さんの後ろにいるじゃん!」
そう言いながら、A子さんの後ろを指差してきたのです……。
まさかすぎる発言に、一瞬全員が凍り付きましたが、「そらまだ成仏してないもんな(笑)」「お父さん、来たよ~」なんて少し笑ったりしながら、あたたかな空気が流れたのだそう。
しかしA子さんは、迷いなくA子さんの方を向いてきた男の子に、背筋が凍ってしまったのでした……。
人の生死に関わる現場にいますが、いまだにこのような現象は時々体験します。
分かっていても、やっぱり怖いです……。
まとめ
幼い子は見えるなんて言いますしね。
男の子がずっと笑顔だった様子から、きっと患者様もあたたかく見守ってくれていたのではないでしょうか。
怖い話ではありますが、少し寂しくもあたたかいお話だと思いました。
ftnコラムニスト:Yukky111