会話上手で一緒にいて、飽きないママ友でした。
旦那の転勤で引っ越したばかりの頃でした。何もかもがわからず、仲間もいなかった私に声をかけてくれたのがママ友のA子でした。
「友達になろうよ」「お得情報教えてあげる!」「美味しいお店、知っているよ」そんな感じで親しくしてくれて最初はとても助かっていました。
ランチやお茶に誘われるけど、困ったことが!
ランチやお茶にも誘ってもらいました。
でも、ひとつだけ彼女には重大な欠点がありました。なんと、時間に超ルーズな人だったんです。例えば、「午後二時に駅前の喫茶店で」と約束したとします。私は遅れてはいけない、と思ってお店に5分前に着くように家を出ました。その結果、きちんと5分前に到着できて、お水を飲んで彼女が来るのを待っていました。
約束の時間に全然来ない。待てども待てども……
午後二時が約束の時間。ところが、10分を過ぎても彼女は来ない。変だな、なんかあったのかな、と思ってスマホをいじりつつ、もうしばらく待つことに。
気が付けば、お冷の氷は溶けてなくなり、結露も激しい。店員が気を利かしてお水を汲んでくれるも、何も頼んでいないから申し訳ない。
取り敢えず、彼女に電話をしてみたんですが全く繋がらないのです。
呼び出し音が鳴るが、ただいま電話に出ることができません、のアナウンス
仕方がないので、今度はLINEメールをしてみました。「今どこにいるの? 私はもう喫茶店に着いているんだけど」
LINEは既読になることがなく、腕時計を見るともう、午後の三時になっていました。
はぁー、とため息を吐いたときです。
店のドアの呼び鈴が鳴り、ふと見ると、A子でした。
全く急ぐ素振りも見せず、つかつかとこちらに向かって来ましたが、謝罪の言葉はひとつもありませんでした。
何度かランチやディナーに誘われて、その度に何時に待ち合わせしようの約束を交わすのですが、その時間にきたためしは一度としてありません。
4回目くらいで、待ちくたびれて帰宅しました。電話で、彼女はなんで待っててくれなかったの! と怒りを露わにしましたが、「待ちくたびれてしまいました。私にも予定がありますから!」と言ったら、彼女とはもう、何かの約束をしたりせず、それっきりです。
何か事情があったのかもしれませんが、それでも他人の時間は大切にして欲しいものです。
ftnコラムニスト:サンマ雲