子育てママは孤独?
Aさんは第一子の子育てに奮闘中のママです。子どもを生んですぐは、体調も整わず赤ちゃんもいるしで出かけることもできず、孤独を感じて涙することも多かったAさん。しかし、そんなAさんの孤独感が薄れたのは新生児期を過ぎ、少しずつお出かけするようになったことがきっかけでした。
「優しい……」人の温かさがしみる
子どもを連れて歩いていると、いろいろな人が声をかけてくれることにAさんは気がつきました。しかも、その大半は優しい声です。
「かわいい赤ちゃんね。何ヶ月なの?」
子育てを終えた年齢の女性が声をかけてくれる確率が多く、赤ちゃんのことを優しい目で見てくれるのです。
「私の愛しい赤ちゃんを、誰かもかわいいと感じてくれるんだ」ということが感じられ、Aさんの孤独な心は少しずつ満たされていったのです。
先輩ママの優しい言葉に涙
子育てに頑張るAさん。自分では気がついていませんでしたが、少し無理をしていました。そんなAさんの心をほぐしてくれたのも、また街で会った見知らぬ人だったのです。
「かわいい〜」
Aさん親子に声をかけてくれたのは、中学生のお子さんがいるという先輩ママでした。その人は赤ちゃんだけでなくAさんの様子を見て、次のような言葉もかけてくれました。
「ママ大変でしょ? 本当に毎日頑張ってるよね! 偉い!」
子どもを生んだのだから子育てをするのは当たり前。Aさんはそんな風に思っていたし、実際に子育てしていることを褒められる機会はありませんでした。でも、毎日を必死で過ごして過ごしていたのは紛れもない事実。
それをわかってくれたような言葉に、Aさんは嬉しくて涙が出てしまったのでした。
子育てを通じて出会った優しい世界
子どもを連れていると、荷物を運んでくれたり、ベビーカーを押すのを手伝ってくれたり、声をかけてもらったり嬉しい出来事が日常的に起きます。
人は無関心で不親切だと思い込んでしまっていたAさん。出産し子育てする中で人の優しさに触れることが多くなり、世界がこんなにも優しさに溢れていたことに気がつくことができました。優しい世界でならこれからも子育てを頑張っていけそうな気がするとのことです。
ftnコラムニスト:安藤こげ茶