子どもを連れていると文句を言われることもあります。今回ご紹介するのは、筆者の知人のAさんが子連れで歩いているときに文句を言われているかと勘違いした話です。後ろを歩く女性がぶつぶつとつぶやいているのを何か文句を言われていると思ったAさんでしたが、その理由は意外なものだったのです。
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「何かしました……?」後ろから聞こえる声

Aさんが2歳の子どもをベビーカーに乗せバス停までの道を歩いていると、後ろに同じ方向へと歩く人がいました。その人が何かをぶつぶつとつぶやいているのが聞こえたAさん。てっきり、何か文句を言われているのだと思いました。

なぜなら、以前もこういうことがあり「子どもがうるさい!」と言われてしまったことがあるからです。何か気に障ったのだろうか? とは思いつつも、後ろの人の声ははっきり聞こえないので気をつけることもできません。

どうしよう……?ずっと言ってる

とりあえず声のことは気にせず歩き続けることにしたAさん。ですが、後ろの人のぶつぶつは止まりません。

「何かしたのかな?」「文句じゃなくて、ただの変な人?」

止まらないぶつぶつに変な想像ばかりしてしまうAさん。少し不安な気持ちを抱えたままバス停に到着しました。

判明! 後ろの人物の正体

バス停に着くと後ろの人物も止まりました。どうやらバスに乗るようです。まだまだぶつぶつとつぶやくのは止まりません。そこで勇気を出してAさんは後ろを振り向いてみました。

するとそこには単語帳をめくっている女子高生がいました。ぶつぶつとつぶやいていたのは、単語を覚えるためだったのです。

Aさんはぶつぶつの理由がわかってホッとしました。そして、変な人かもしれないと誤解してしまったことを心の中で謝罪し、密かに女子高生のことを応援する気持ちに。

頑張ってね! いつかこの子も……

女子高生が移動中も一生懸命に勉強する姿を見ていると、Aさんは自分の子どももいつかこんな風に頑張って勉強するのかなと思い胸が熱くなりました。

「頑張ってね!」

勉強に集中している女子高生の邪魔をしないように心の中でだけ応援して、Aさんはバスに乗り込みました。文句を言われているのかも……と嫌な想像をしてしまった分、勉強する女子高生の姿に癒やされたそうですよ。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶