困っている人がいたら助けようと思える心ってとても素敵ですよね。しかし、この世の中にはその善意を逆手にとって悪巧みする人もいるようです……。
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目が不自由そうな男性を助けることにした女性

駅の改札口で杖を突きながら歩いている男性を見かけたA子。目が不自由なのか、ふらふらとした足取りなのが気になります。心配そうにはしているものの早足でその場を去ったサラリーマン以外、周りに人もいなかったため、助けることにしました。

助けてよかった!

「なかなか道がわからなくて困っていたんだよ」「本当にありがとう」と感謝されてまんざらでもないA子。「杖だと歩きにくいから手を握ってほしい」との要望に応え、手をつないで男性の目的地に向かうことになりました。

目的地にいつまでもつかない……

しかし、歩いても歩いても、目的地には着きません。「どこですか?」「携帯で調べますよ」と促すも聞く耳持たずの男性。それどころか、「何歳?」「どこに住んでるの?」と個人情報を聞いてきたのです。だんだんと不信感を覚えたA子は「私も用事があるので」とその場から去ろうとしますが、つないだ手を強く握られて話してくれません。それどころか、ずんずんと威勢よく歩く男性。「このままどこかに連れ去られる?」と恐怖のあまり声も出なくなってしまいました。

ばったり出会ったのは

そのとき「A子どうした?」とたまたま仕事帰りのお父さんと遭遇したA子。すると男性は一目散にどこかに走っていきました。ほっと安心したあまり、涙が止まらなくなったA子。
お父さんに話しているうちに、「さっきは杖もつかず走ってた」「もしかして、はじめから目が見えないなんて嘘だった!?」と気づき、ぞっとしたそう。
その後他の家族や警察にも話し、パトロールを強化してもらったこともあってか、そのような不審者には二度と出くわすことはなくなったといいます。善意に付け込んで悪事を働く人もいるので気をつけたいところです……。

ftnコラムニスト:一瀬あい