久々に実家を訪れた知人女性。夕飯の準備の為に、畑に野菜を取りに行くと、そこには異様な光景が広がっているではありませんか。
サルやイノシシなど、動物除けの為に畑の周りを、グルリと電気柵で囲ってあるのですが、電気柵に大量のヘビが吊るされているのです。
「こ、これって……何かの儀式?」おどろおどろしい光景を前に、立ちすくむ知人女性。そんな彼女の背後から、ゆっくりと母親が近付いてきました……。
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久々の帰省

都内に住む知人女性は連休に伴い、久々に実家を訪れました。
実家は緑の豊かな地域にあり、彼女もたちまち、のどかな雰囲気に癒されました。
「やっぱり、故郷って良いわね!」
両親との再会を喜び、知人女性は実家でノビノビとくつろぎます。

畑で見た衝撃的な光景

「たまには、私が夕飯を作るわ」
知人女性はそう言うと、家の畑へ出かけて行きました。そこで新鮮な野菜を収穫し、美味しい夕食を作ろうと思ったのです。
しかし畑に着いた途端、知人女性は目の前に広がる異様な光景に立ちすくみました。
畑はサルやイノシシなど、動物除けの為にグルリと電気柵で囲ってあるのですが、その電気柵に大量のヘビが吊るされているのです。
沈みゆく夕日の光と相まって、その光景は一種のホラーでした。
「な、何これ……。何かの儀式?」
知人女性がワナワナ震えていると、背後からゆっくりと母親が近付いてきました……。

ホっと一安心して、楽しい夕食

「お母さん。これ何なの……?」
意を決して質問すると、母親から意外な答えが返ってきます。
「ああ。これはサル除けのヘビだよ! 一見、本物に見えるけど精巧な作り物なんだ。最近は、柵を飛び越えてサルが侵入するから、こうやってヘビでサルを威嚇してるんだ」
夕方の為、一見本物に見えましたが、近くで見るとヘビは偽物でした。
母親の口から出た事実にホっとした知人女性は「なら良かった」と言って、母親と一緒に野菜を収穫しました。
その日は、ヘビを見て何かの儀式だと勘違いしたエピソードを笑いの種とし、家族団らんで楽しい食事会を過ごせたそうです。
でも事実を知って尚、知人女性は真夜中には畑に近づく気になれないんだとか。
「あの光景って、やっぱり怖いですから」
確かに、ヘビが何かの弾みで動いたりしたら、腰を抜かしちゃいそうですよね!

ftnコラムニスト:六条京子