成田離婚、スピード離婚などなど、結婚話と同じくらい尽きない話題が、離婚。今回は、結婚を夢見て生きてきたのに、わずか半年でスピード離婚をした友人Hさんのエピソードをご紹介します。
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彼との結婚を夢見てきたHさん

Hさんは大学の時から付き合った彼に運命を感じたようで、「この人と絶対に結婚する!」と強く願っていました。大学2年生でお付き合いがスタートし、就活、卒業、そして社会人経験をして2年が経った頃に、やっと結婚することが決まりました。入籍と挙式を済ませ、その翌日から新婚旅行へ。Hさんの思い描く幸せの階段を、着々と登っていることは明らかでしたが、Hさんの幸せはその時が絶頂だったのです。

旅行から戻ると、突然「お前」呼び?

2週間の新婚旅行を終えて自宅へ戻ってくると、夫の口からとんでもない言葉が飛び出したのです。

自宅のソファーにどかっと座り、「さぁ~! お前、今日から俺の給料で生きていくんだぞ~! 有難く思えよ~!」と言ったのです。Hさんは夫から出たフレーズに耳を疑いました。『お前』と呼ばれたのも初めてだし、俺の給料で生きていくってどういうこと? 私、仕事してるけど? と思ったのも束の間、「お前、もう仕事辞めるんだろ? いいよな~主婦はぐーたらできるんだもんな~人生の夏休みの始まりじゃ~ん!」と、突然の持論を繰り広げ始めたのです。

夫の発言は、冗談ではなかった!

そうはいうものの、お酒も入っているし、新婚旅行の気分で口走っただけだろう、とHさんは聞き流していました。翌日から、お互い今まで通りの生活がスタートし、3ヶ月くらいが経ちました。自宅で一緒に夕飯を食べていると、夫が「ところで、お前、いつ仕事辞めるんだ? もう新婚旅行から3ヶ月も経つけど、まだ引き継ぎとか終わらないのか?」と切り出してきたのです。えー!? あれはやっぱり本気だったの!?!? とHさんはびっくり!

「え、ゴメン、あの話って冗談じゃなかったの? 私仕事辞めるつもりなんてないよ?」と言い返すと、夫の表情がみるみる鬼の形相に変わっていったのです。

「お前さぁ、寿退社が女の幸せじゃないのかよ? そんなこともさせてやれない甲斐性なしの旦那だって、周りに思われるじゃないか! さっさと辞めてこいよ!」と、今まで聞いたこともないような大きな声で怒鳴ってきたのです!

寿退社が夢だなんて、一度も口にしたことがなかったし、寿退社したいなんてこれっぽっちもなかったHさんには、夫が何を言っているのか理解ができませんでした。

その後、仕事先に怒鳴り込んできたり、自宅での家事や料理に文句を言ってきたりと、付き合っていた頃とは別人のように変わってしまった夫に唖然としてしまいました。

このままじゃ生活が成り立たないと、Hさんは半年で離婚を決断したのでした。結婚を機に仕事を辞めてほしかったのかもしれませんが、それならば先に相談してほしかったですね。

ftnコラムニスト:南さおり