わたしの目をぬすんでいる?
ある日、わたしがリビングでお昼寝をしていると、暇をもてあましていた息子が家の中をウロチョロしながら一人遊びをしていました。
しばらくすると息子は、うたた寝をしている私を見て、そ〜と忍び足で寝室に入っていきました。
まるで、わたしにバレないように【何か】をするかのように……
わたしは息子にバレないように、たまに薄目を開けて様子をうかがうことにしたのです!
案の定、息子はしばらくするとわたしのそばにやってきて、寝ているのかを確認しているようでした(笑)
白いものの正体とは!?
しばらく様子をうかがっていると、何度も寝室と自分の部屋への往来を繰り返しているようでした。そして、寝室から出てきた息子の手には、何か白いものを持っているように見えたのです!
息子の手から少しはみ出している白い物体……寝室にあるものって限られているので、ティッシュかな?とも思いました。
なぜなら、息子はお出かけの前の日に、晴れを願って【てるてる坊主】を作ることがよくあったので。
わたしは、その「白い何か」が何なのか、よく分からないまま息子の行動を黙って観察していました。
息子が抱えて持ってきたもの
息子が「白い物体」を運び始めてから30分ほど経過したでしょうか?
そろそろ用事をしようと昼寝から復活したわたしの元へ、息子がやってきたのです。
すると、何かを持っているぞ!? それは、一昨年の冬におばあちゃんからお土産でいただいたゾウのぬいぐるみだったのです。
このゾウのぬいぐるみをもらった時、息子はまだ2歳だったのですが、とても気に入って何処にでも連れ歩いていたのでした。
しかし、いつしかお腹の方に穴があいてしまい、綿がどんどんと抜けていってしまってペタンとなってしまっていたゾウさん……
息子はそれからは、ゾウさんを持ち歩くことをしなくなっていたのでした
元気になってよかったね!
「あら! そのゾウさん、ひさしぶりやね! お気に入りだったでしょう?」というと
「ず〜っと元気がなくなっていたからさ、治療してあげたんだ!」という息子。
よく見ると、お腹に穴があいてしまって綿が抜け、ペタンとなっていたゾウさんが、見事にまんまるく復活していたのでした!
え! あれ!? どうやって?と頭の中に一瞬? が飛び交うわたし…
そして、ハッ! としたのです! さっきから寝室に行っては白い何かを運び出していた息子。
その正体は……寝室にあるわたしの枕の中の綿だったのです!
そう、わたしの枕もだいぶ年期がはいっており、少し破れている箇所があったのですが、息子はそこから小さな指で綿を引っ張り出していたのです(笑)
「ママの枕、ペタンコなってるやん!」というと、息子からかわいいひとことが!
「枕は生きてないやん! この子(ぞうのぬいぐるみ)は生きてるんだもん!」ですって(笑)
小さな息子からすれば、ゾウのぬいぐるみは生きているんですね! なんだかキュンとした出来事でした。
ftnコラムニスト:さらら