小さな頃は素直でかわいかった我が子。しかし、多くの人にいずれ訪れるのが反抗期です。筆者の知人であるAさんの息子にも反抗期が訪れたそうで、Aさんは息子への対応にほとほと困っているようでした。反抗的な息子に対してAさんがとった対策とは、息子と同じ態度をとるというもの。Aさんと息子の関係はどうなってしまうのでしょうか。
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あんなにかわいかったのに……辛い反抗期

Aさんの息子は中学2年生。少し前から反抗期に突入し、Aさんの言うことに反抗してばかりになりました。「こういう時期はあるものだ」と理解しようとしてはいるのですが、息子のかわいくない態度に心は折れそうになります。

そんなときにAさんが見るのは、息子が小さかった頃の写真です。小さい頃は素直でかわいくて愛らしかった息子。その姿を懐かしく思いながら自分の心を慰めるのでした。

「我慢の限界」母だって人間です

ある日、息子の反抗的な態度にAさんはキレてしまいました。大人なんだから同じ土俵に立ってはいけないと思っていたのですが、同じ土俵に立ってみることにしたのです。

「息子のような態度がどれほど人の心を傷つけているのか、息子も知るべきだ。母だからって何もかも我慢できるわけじゃない」

そんな気持ちでAさんは息子に対し、息子のような態度を取り始めたのです。

母にも反抗期がやってきた!

息子「腹減った!飯作って!」

A「あ〜作ろうと思ってたのに、言われたから作る気なくなった」

Aさんは息子にこれまでされてきたことをやり返していきました。始めのうちは息子はそんな母の態度に怒っていたのですが、次第に自分がしてきたことだと気づいたようでした。

Aさんの方も息子と同じ態度を取ってみることで、息子はこんな気持ちだったのかもと想像できるように。Aさんの作戦は母にとっても息子にとっても、お互いのことを理解するいいきっかけとなったのです。

「ゴメンね…」反省した息子

Aさんが息子の真似をし始めて3日ほど経った頃です。

息子「今までゴメン。俺も気をつけるからママもやめてよ」

息子が反省し謝ってきたのです。

A「ママこそゴメンね。お互いに気をつけながら気持ちよく暮らせるように努力していこう」

こうして息子の反抗期は少し落ち着いたそうです。まだまだ反抗的な態度が見られることもありますが、Aさんもうまく受け流せるようになったとのこと。「母だから」とすべてを受け入れ我慢するばかりでなくてもいいのかもしれませんね。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶