筆者の知人であるAさんは自宅近くに畑を借りて野菜を育てていました。娘と一緒に畑作業をする際の楽しみが隣の畑のスイカの成長。毎日少しずつ大きくなるスイカを見守っていた2人でしたが、ある日突然スイカが消えてしまったのです。いったいスイカはどこに消えてしまったのでしょうか?
ftnews.jp

私と娘の農作業

Aさんは4歳の娘を育てるママです。家を購入したのをきっかけに近所に畑を借りて、娘と一緒に野菜を育てることにしました。自分たちで育てている野菜の成長も楽しみにしていたのですが、娘がいちばん気になっていたのが隣の畑のスイカです。

娘「スイカの赤ちゃんいるねえ!」

膨らみ始めたスイカをスイカの赤ちゃんと呼び、毎日眺めていた娘。小さなスイカの赤ちゃんがだんだんと膨らんでいくのを毎日観察するのが娘の楽しみとなっていたのです。

娘のした約束

スイカの成長を楽しみにしている娘のことは、隣の畑のご主人も知ってくれていました。

「スイカが大きくなったら1つあげるね」

そんな風に約束してくれたので、娘はさらにスイカの成長を楽しみにするようになったのです。

なくなったスイカ

いつものように娘と2人で畑に向かったAさん。すると、スイカがすべて消えてしまっていました。楽しみにしていたスイカがなかったことで、娘はパニックになってしまいます。

Aさん自身も何が起きたかわからず「もしかして、盗難……?」などとよくない理由を想像してしまいました。この辺りで最近農作物が盗まれるというニュースを見たばかりなことも影響していたでしょう。

娘が「スイカがいなくなっちゃった〜」と泣いていると、慌てた様子で隣の畑のご主人が駆けつけてくれました。

よかった! スイカは無事だった

「ごめんね! 昨日スイカは収穫しちゃったんだよ。びっくりしたよね」

隣の畑のご主人が娘に優しく説明してくれます。もう十分に育っていたのと、盗難騒ぎが心配なこともあって収穫してしまったのだそうです。この時点で娘は十分びっくりしていましたが、もう1つ嬉しいサプライズをご主人は用意してくれていました。

「じゃーん! これ約束通りプレゼント!」

スイカを持ってきてくれて娘にプレゼントしてくれたのです。4歳の娘にとっては大きなスイカでしたが、娘はスイカを抱いて離しません。重そうでしたが落とすことなく自宅まで運び、その日は一緒に寝るほどでした。

大事なスイカがなくなった! と一度びっくりしたことで、スイカへの愛着が増したのですね。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶