「大っ嫌い!」と叫ぶ息子
幼い頃はとてもかわいらしかった息子。小学生になった今でも愛情に変わりありませんが、成長とともに母である私と衝突することが増えていきました。
私が「早くしなさい!」「どうしてこんなことするの?」などと叱ると、「大嫌い!」と叫び、自分の部屋に閉じこもる息子。私は息子にどう接して良いか分からず、ストレスを抱え込んでいきました。
育児日記の中の自分
そんなある日、自分の部屋を整理していると、一冊のノートを見つけました。
「〇〇君の成長の記録」
それは私が過去に書いた育児日記でした。息子が誕生した日から1歳を迎える日まで、ビッチリ書き込まれています。「昔の私は頑張って書いていたんだな」と自分でも感心するほどでした。
「今日は初めてハイハイができました」「今日もたくさんの笑顔を見せてくれました」
そこには、普段の小さな出来事で息子を褒め、喜んでいる自分がいたのです。
高望みしていたことに気が付いた
気付けば夢中になって育児日記を読んでいた私。その目には涙が浮かんでいました。
「最後に息子を褒めたのはいつだっけ……」
「産まれたときは『元気でいてくれるだけでいい』と思っていたのに、気が付けば高望みをするようになっていた」
一冊の育児日記を読み返すことで、忘れていた感情に気付いた私。その後は、息子にあれこれ注意しないことにしました。
たとえば「勉強は絶対にしなければならない」と思っていましたが、「疲れた日はしなくてもいい」と考えるなど。自分と息子を追いつめることはやめたのです。
それからは次第に親子関係は改善していきました。息子は私を必要な時に頼ってくれるようになりましたし、ぶつかり合うことも少なくなりました。
産まれた日のことを思い出して
「初心忘るべからず」とよく言いますが、まさにその通りだと感じます。
息子に対してイライラしてしまったときは、一度立ち止まって、出産した日のことを思い返してみる。そうすることで、以前より少しだけ息子に優しくできるようになりました。
ftnコラムニスト:はぴまる