成績優秀な子をもつBさん
Bさん夫婦は二人の子供に恵まれて、しかもどちらも学校では成績優秀な子達でした。学習塾には行かせていないものの、学校の授業をしっかり聞いて、買い与えたドリルもしっかり取り組んでいる様は、Bさんも我が子ながら凄いなぁと感心していました。
子どもたちは、学期が終わるたびに義実家に通知表を持って行き、「おお〜よく頑張ってるね〜」と義父に褒められるのを楽しみにしているようでした。
気に入らない姑
しかし姑は通知表だけでは気に入らないようで、「学校の成績が良くたってダメなのよ!」と言い、時々勝手にBさんちに上がり込んできては、子どもたちにどこだかよくわからない学習塾で行なわれた模試の過去問などを解かせるのです。姑が持ってきた過去問をBさんがチラ見すると、明らかに学校でやらない単元の試験内容でした。
そして案の定、模試結果はボロボロ。何もわからないところから突然テストをやれと言われたのだから出来なくて当たり前なのに、「こんなことも出来ないなんて、親の教育がなってないのよ!」と姑は大きな声で言いました。
珍しく言い返したら、逆ギレ!
(子どもの前でそんなこと言うなんて・・・!)と、カチンときたBさんは「お義母さん、そうは言うものの、夫だって受験失敗したって、本人から聞いてますよ? それも、お義母さんの教育がなってなかったからなのでしょうか?」と珍しく言い返してみたのです!
そうしたら姑は顔を真っ赤にして「今と昔じゃ、大違いなのよ!」と言い放ち、子供らにやらせた試験問題を握りしめて、Bさん宅を後にしたのでした。
この一連の出来事を夫に話したところ、「あ~俺も学校の成績は良かったんだけど、受験で失敗しちゃったんだよね。でもそれ、学力じゃなくて、緊張してお腹壊しちゃったからなんだけどね。」と、今まで聞いたことなかった昔のことを話してくれました。
夫も姑にその話をしてくれたようで、後日、姑から大量の整腸剤が送られてきたのでした。
ftnコラムニスト:南さおり