誰かと話していて、相手の鼻の穴から鼻毛が出ているととっても気になりますよね。キレイな人ならなおさらそこにばかり視線が行ってしまうことも。今回は私が経験した、ママ友Cさんの鼻毛にまつわるお話です。
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モテ自慢のママ友

小学校に通う子を持つママ友グループには、美人で華やかな雰囲気のCさんがいました。

Cさんはその美貌を誇りにしており、ママ友のランチ会では過去にモテたエピソードばかり話すので、ママ友たちはちょっと引き気味。

「あの先生私の方ばっかり見てるんだけど、気があるのかなあ?」
挙句の果てには子どもの担任の先生が、自分に好意を抱いているなどと勘違いをしはじめる始末。
「ん……どうだろね? 先生新婚さんだし…… 」
「そんなの関係ないわよー、やっぱり私ってイケナイ人にモテちゃうのよね」
「あはは……そうかもね」
きっぱり否定するとCさんがご機嫌ななめになってしまうので、皆適当に話を合わせていました。

ファミレスで……

ある日、Cさんを含めたママ友数人と子どもたちでファミレスへ。
「ご注文お伺いします」
注文を取りに来たのは、若いイケメン店員でした。
「今の人ちょっとカッコよかったね」
「うんうん!」
普段あまり接することのないイケメンに、つい色めきたつママ友たち。Cさんは最初は興味もなさそうでしたが、イケメン店員が食事を運んできた時に急に様子が変わりました。
「さあ、みんなでいただきますしましょ!」
「はあーい!」
子どもたちがお子様ランチに夢中になっているそばで、私はCさんがぽわっとした顔をしているのに気づきました。
「あれ、Cさんどうしたの」
「えー……」
Cさんは恥ずかしそうに顔を赤らめて言いました。
「あのイケメン君、私の方ばっかり見てたよねえ?」
ママ友たちはまた始まった、とうんざり顔。
「そうかな……」
「うん、おばちゃんのこと見てたよ! 僕見てたもん!」
そこでいきなり声をあげたのが、ひとりのママ友の子どもでした。
「やっぱりそうだよね?」
「見てた見てた! だっておばちゃん鼻毛出てるもん! だからあのお兄ちゃんに見られたんだよ!」
「え、鼻毛? ほんと?」
ママ友たちが全員Cさんの顔を見ると、バッチリ出てました。立派な鼻毛1本。
「あら…… 」
あまりの気まずさに黙っていると、Cさんは慌ててコンパクトを取り出して鏡をチェック。鼻毛に気付くとみるみるうちに顔が真っ赤になっていきます。

「もう、帰る!!!」
Cさんは子どもを連れて帰ってしまいました。

その後Cさんは以前のように「また見られてる!」と言いだすこともなくなりました。よっぽど鼻毛がショックだったのでしょう。
子供がいるとどうしても自分のことは後回しになりがちなので気づかなかったのも仕方ありませんが、次からは身支度をするときは鼻毛までしっかりチェックした方が良いかもしれませんね。

ftnコラムニスト:緑子