冷凍食品を否定する夫
友人夫婦は共働きですが、ほとんどの家事は妻が行っていました。
食事作りは完全に妻の担当。フルタイムで働いている妻には負担が重く、買いだめしておいた冷凍食品に頼ることがたびたびありました。
ところが、夫は冷凍食品否定派。食卓に出すと、「母さんは冷凍食品なんて出さなかった」と不快感を示します。
そう言われても、疲れていて料理を作れません。「ごめんね。明日は作るから……」と言いながら出し続けました。
夫が姑に愚痴ると……
夫婦で夫の実家に帰省したとき、母親の手料理のおいしさが刺激になったのか、夫は妻の料理を愚痴り出しました。
「冷凍食品を出すなんて、手抜きだ。愛情がない」「母さんはいつも手料理を出してくれた。家で冷凍食品なんて見たことがない」と。
それを聞いた姑は、「私は冷凍食品を食べたことがないから、食べてみたい」と言い出しました。
料理上手な姑は、冷凍食品を買ったことがなかったのです。
冷凍食品を食べた姑のコメントは?
冷凍食品を買ってきて、姑に出してみることになりました。
用意したのは、餃子とピラフ。どちらも妻がスーパーでよく買っている商品です。
食べたあとに姑は「おいしいじゃない! これに文句を言うなんて贅沢よ」と息子に説教。
さらに姑は「専業主婦の私とは違うんだから、料理に時間がかけられないのは当たり前。文句を言うなら自分で作りなさい」と、叱りつけました。
姑の懐の深さに感謝!
てっきり自分の味方になってくれると思っていた夫はアタフタ。
妻も否定されると覚悟していたので、予想外の結果に驚きました。
姑と妻が2人になったとき、姑が「冷凍食品のCMを見て食べたいと思っていたのよね。おいしそうに食べてるし」と笑いながら言い、その言葉に救われた妻。
自分の事情をちゃんとわかってくれた姑の懐の深さに感謝しました。
その後、妻が冷凍食品を出しても夫は何も言わなくなりました。
「嫌なら自分で作れ」と言われると困りますもんね!
ftnコラムニスト:愉子