バルーンアートに大喜びの息子
息子が3歳だった頃の話です。
ショッピングセンターのイベントで、お兄さんがバルーンアートをしていました。「好きなもの作ってあげる。何がいい?」と聞かれた息子は、「かっこいい剣がいい!」と嬉しそうに答えました。
「はいどうぞ」お兄さんは風船で作った剣を息子に渡しました。「わーい! 剣だ、剣だ!!」風船の剣をもらった息子は、剣をブンブン振り回し大はしゃぎ。
「見て! かっこいいでしょ!」息子がそう言った瞬間、剣が後ろにいた男性に当たってしまったのです。
私と息子が悪かった……でも……
「すみません!」私が男性に謝ると、男性は息子をキッと睨んでこう言いました。
「うるさい! 人の迷惑考えろっつーの」
もちろん、叱られた息子は大泣き。私がそばにいながら、息子に剣を振り回させてしまったのは申し訳なかったと反省しました。
しかし、「その言い方は酷いのでは?」と思ったのも正直なところ。私の心の中に、その男性に対してモヤモヤが湧いてきました。
男性の子供が駄々をこね始めた
その場から居づらくなり、移動しようと思ったその時、「あの剣がほしい! なんで僕はダメなの?」別の子供が突然駄々をこね始めました。
よく見ると、その子は注意してきた男性の子供ではありませんか。
男性は「あんなのいらねーだろ」と言うものの、子供は「もらわなきゃ帰らない!」と床に寝そべります。その姿は周りの人たちから注目を集めていました。
すると困った男性は、私のところにやってきて、「すみません。この剣どこでもらえますか?」と深々と頭を下げたのでした。
まとめ
幼い子供と外出するのは、何かと肩身が狭くなるもの。なかなか思い通りにいかず、お母さんはストレスを抱えてしまいがちですよね。
もちろん周囲への謙虚さは忘れてはいけませんが、子供に対してもう少し寛容な世の中であってほしいというのが母としての本音です。これからの時代、様々な人が支え合う社会になっていくことを期待しています。
ftnコラムニスト:はぴまる