A子の夫が亡くなった。そのとき親戚は
A子の夫は、2年前に病気で突然亡くなりました。
夫の死後、義母や親戚からずいぶんひどいことを言われていました。
義母「もっと早く病院に行ってたら、助かったんじゃない?」
親戚A「早く亡くなって、看病しなくてよくなったね」
親戚B「病気に気づかないなんて、嫁失格だ」
直接言ってくる人もいれば、陰口を叩く人もいました。
ご主人を失くした上に心無い言葉を受け、A子はひどく傷ついていました。
「もう親戚づきあいなんてしたくない」
そうなっても仕方ありません。義母や親戚は、傷心のA子に追い打ちをかけているのですから。それから、A子は義母からの電話をブロック。親戚づきあいをやめてしまいました。
そんなある日、息子の携帯に義母から電話がかかってきたといいます。
音信不通だった義母が息子に近づいてきた
息子はただ「うん。うん」というだけで、電話の内容は全くわかりません。
それから度々、義母から電話がかかってくるようになりましたが、ある日、ふさぎこんでいる息子の様子が気になり、電話の内容を聞いてみることにしました。
「私の面倒はあなたがみてね」息子はまだ15歳ふざけるな!
「おばあちゃん、なんだって?」
A子が息子に聞くと
「私の面倒はあなたがみてねって言われた」
「はぁ~?」
私はその話を聞いて、思わず声が出てしまいました。
寂しいのかもしれませんが、いくら何でもまだ中学生の子に大人がかける言葉でしょうか。
素直な子供は鵜呑みにして、本当にそうしなくてはいけないのかと思ってしまうかもしれません。
ところがA子は黙っていませんでした。
A子がとった義母への反撃「子供の人生は私が守る!」
A子はその話を聞き、ブロックしていた義母へ電話をかけました。
「お義母さん、息子はまだ15歳です」
「あの子の人生はこれからです。結婚もするでしょう。子供だってできるでしょう。そこにどれだけのお金がかかると思っているんですか」
「順番が違うでしょう! あなたの面倒を見るのは、息子の前に私です」
すると、義母は小さな声で泣きながら話したといいます。
「A子さん……。不義理をしていたのに、あなたが私の面倒をみてくれるの?」
義母がすがってきました。
しかしA子は義母の言葉を突っぱねました。
「もう電話をかけてこないでください。私もかけません」
その後A子に聞いてみました。
「お義母さんが心配じゃない?」
するとA子は言いました。
「ずっと義父を裏切って不倫していたあの人のことなんて、私は最初から嫌いだったのよ」
母は強いですね。子供の人生を守ろうと自分が盾になったA子。
独り身で不安な気持ちは理解できますが、まだ幼い孫の将来も考えてほしいものです。
義母とは縁を切り、穏やかに暮らしています。
ftnコラムニスト:立花彩夏