突然見知らぬ土地へ引っ越すことに
私は、4歳の娘と夫の3人暮らしです。
2年前に夫が勤めている会社で新規事業が発足し、その事業所の立ち上げに夫が抜擢されました。
嬉しい話なんですが、都心を離れて地方への異動。
お互いの両親の家へは飛行機や新幹線での距離となり、小さな娘を連れての引っ越しはかなり心細いものでした。
もちろん転居先に友人や知り合いなどもおらず、頼れるのは夫のみという状況。
ひとまず「頑張ろう!」と気合を入れて賃貸マンションを引き払い引っ越しました。
近所付き合いに慣れずためらう
引っ越し先はなかなかの田舎で、戸建てか小さなアパートばかり。田んぼや畑に囲まれた住宅地の中にある借家を借りることにしました。
年配夫婦や大きなお子さんがいる家族、同世代で赤ちゃんがいる家族など、さまざまな年代の人が集まった地域で、引っ越してすぐに声をかけてくれる方もいました。
ただ、あまり近所付き合いのない地域から来た私たち夫婦は、お互い人見知りということもあり、どう関わっていいかわからず挨拶程度でやり過ごしていました。
ワンオペ育児に奮闘する日々
夫は仕事が忙しく帰宅は22時を超えることも多かったので、ワンオペで子育てをする毎日。
さらに本社への出張も多く、夫がいないときは話し相手もいないような状況でした。
引きこもるのは良くないと思い、昼前と夕方に娘を連れて公園をお散歩するのが日課。
そんな私の様子を見て、ご近所のママさんが声をかけてくれました。
小学生2人のママさんで、パートをしているというAさんはとても話しやすく、誰も知り合いがいないと話すと「いつでも頼ってきてね」と言ってくれました。
ママ友のイメージが一転
それからは、見かけると挨拶や立ち話をするようになり、Aさん繋がりでご近所のママさんたちとも顔見知りになりました。
ママ友付き合いは怖いという思い込みがあったのですが、評判の良い小児科や安くて品揃えのいいスーパーなどの情報を教えてくれる上、子育ての相談もできて考え方が変わりました。
さらに、私の大ピンチをママ友たちが救ってくれたんです。
娘の風邪がうつって大ピンチ
娘が急に高熱を出し、風邪を引いてしまったんですが、私にもうつってしまったんです。
娘の方はお薬をもらっていたのでなんとかなりましたが、私はめったに出さない高熱にうなされて娘のお世話以外は何もできない状態に。
さらに夫は長期出張であと3日は帰ってこられない状況……。
両親や義両親は遠方で助けを呼ぶこともできず、これはマズいと泣きそうになっていると、A子さんから「なにかあったの? 大丈夫?」と連絡がきたんです。
ママ友たちのおかげで乗り切れた!
いつもの散歩にも出てこず、外灯も付けっぱなしで様子がおかしいとママ友たちと話していて、心配になって連絡をくれたのでした。
それからは、私と娘の食事を作って持ってきてくれたり、ゼリーや市販薬などの差し入れが玄関先に届いたりと、ママ友たちがかわるがわる助けてくれました。
そのおかげで、なんとか大ピンチを乗り切ることが出来ました。
『遠くの親戚より近くの他人』という言葉がありますが、心の底からママ友に感謝した出来事でした。
ftnコラムニスト:karira