「どうにかなりそう! 誰か助けて!!」Aさんの苦悩
Aさんは子育てを頑張る新米ママです。真面目な性格のAさんは、育児書とにらめっこしながら日々の子育てを頑張っていました。ですが、子育ては育児書通りにはいきません。悩みながら育児をしている中で、さらに不幸なことが。
Aさんは乳腺炎になり、高熱が出て倒れてしまったのです。そんな状態でもAさんは育児をこなそうとしますが、これまで張り詰めていたものがプチンと切れる音がしたのを感じました。
泣き止まない赤ちゃん。こんな時に限って出張中の夫。入院中の実の母。
「もう私ダメかもしれない……。どうにかなりそう! 誰か助けて!!」
SOSの相手はそっけない姑
追い詰められたAさんがSOSを出したのは、普段はそっけない姑でした。
「お義母さん、育児が限界なので助けてもらえませんか?」
すると姑からすぐに行くと返信があり、電車を乗り継いでAさんの元に駆けつけてくれたのです。到着するとすぐに子供を抱き、Aさんには休むように言ってくれました。
普段のそっけなさが嘘のように優しい姑。そのおかげでゆっくりと休むことができ、Aさんは身も心も回復しました。
姑がそっけなかった理由とは
「ありがとうございます」
駆けつけてくれた姑にAさんがお礼を言うと、姑はこんな風に言ってくれました。
「いつでも頼ってちょうだいね。あんまり姑が出しゃばると嫌な思いをするんじゃないかって思って遠慮してたんだけど、いつでも助けてあげる準備はできてるから!」
そっけないので姑から嫌われているのかと思っていたAさん。そんな風に気遣ってくれていたことに改めて感謝の気持ちが湧いてきて、姑のことがさらに好きになりました。
「いつでも頼ってね」と言ってくれる人のいる心強さ
その後、出張から帰ってきた夫を姑は「ここまでAちゃんを追い詰めるなんてダメよ!」と軽く叱ってから帰っていきました。
「あのまま誰にも助けを求められずにいたら、私とこの子はどうなっていたんだろう……」
すぐに駆けつけてくれた姑の優しさ、これからも頼ってねと言ってくれる心強さがあれば、これから先はもっと気楽に育児ができそうだと、Aさんは思いました。
本当にダメだと思う時は、誰かにヘルプを求めることを忘れてはいけませんね。育児は母親一人だけでするものではありません。助けてくれる誰かがいると思えるだけで、母親の心を軽くすることができるのです。
ftnコラムニスト:安藤こげ茶