赤ちゃんを車に閉じ込めてしまった
私が現在住んでいる家に、引っ越してきたばかりの頃のお話です。
当時まだ赤ちゃんだった息子と出かけようと、車に息子を乗せドアを閉めました。いざ、自分が運転席に乗ろうとドアを開けようとした瞬間、
「開かない!」
なんと、車の鍵はロックされたままになり、息子が閉じ込められてしまったのです。
知り合いが近所にいない
鍵を閉じ込めたら外から開けるのは、ほぼ不可能。さらに、スマホの入ったバッグまで閉じ込めてしまったので、誰かに連絡をとることもできません。
引っ越してきたばかりで、近所に知り合いがいなかった私。その時は平日の昼間だったこともあり、近隣の家のインターフォンを鳴らすも、どの家も留守でした。
「早くこれで連絡を!」
「息子を早く外に出さなければ」と焦る私でしたが、車のドアを自分で割るようなことはできません。「どうしよう……」と泣きそうになったその時、
「どうかしましたか? えっ、車に赤ちゃんを閉じ込めちゃったんですか?」
通りすがりの夫婦が声を掛けてきてくれたのです。
「スマホを貸すので、ご主人か警備会社に連絡を取ってください! 早く!」
幸い夫の勤務先は、車で10分ほど。合鍵を持っている夫に連絡をすると、すぐに駆けつけて息子を車から出してくれました。
実はご近所さんだった
「ありがとうございました! なんとお礼をしたら良いか……」
私と夫が夫婦にこう言うと、2人は「とんでもないです! うちにも同じくらいの赤ちゃんがいるんです。斜めうしろの家ですよ」とニッコリ。
「そうだったんですか。全く知らなくて……すみません」私と夫は頭を下げました。
「最近、近所付き合いは減ってきていますし、当然ですよ」夫婦はそう言って、その場を後にしていきました。
まとめ
正直、近所付き合いなんて面倒だと思っていた私。しかし、困った時にいち早く頼りになるのは、やっぱり近くに住むご近所さんです。
あの日に助けてもらった経験から、最低限の近所付き合いは大切なのだと実感しました。もしご近所さんで困っている人がいたら、自分から声をかけられるような人間でありたいと思います。
ftnコラムニスト:はぴまる