最近は子どもの遊ぶ声がうるさいというクレームで公園が使いにくくなるなど、何かと子育てしにくい世の中になってきていますよね。
でも、子どもに優しく接してくれる人もたくさんいます。今回は、友人が子育て中にほっこりしたエピソードを聞かせてくれました。

お散歩中、色々な動物に話しかける息子

友人A子は3歳の息子を育てています。体力が有り余る息子の日課は近所のお散歩です。A子は毎日1時間ほど、息子を連れて近所を散歩していました。

とにかく外が大好きな息子。特に動物に興味津々で、散歩中に出会った動物は犬や猫はもちろん、カラスやアリにさえ話しかけます。
それも結構大きな声なので、屋外とはいえ人に迷惑をかけないかA子はいつも気にしていたといいます。

大好きな大型犬に出会うも、無視されてしまい……

その日もいつものように散歩していたA子と息子。
ふと見ると、道の向こうから大型犬を連れた男性が歩いてきました。動物の中でも特に犬が大好きな息子は大喜び。「おっきいワンワン! こんにちはー!」と話しかけに行きました。

しかし、その犬は小さい子どもが好きではなかった様子……。息子には見向きもせずに通過。
飼い主の男性もチラッと息子を見ただけで、そのままさっさと立ち去ってしまいました。

通りかかった高校生がナイスプレー!

それでも納得できない息子。遠ざかる犬に向かって「ワンワーン! こんにちはー!!」と叫び続けます。
住宅街ということもあり、苦情を言われないか内心ヒヤヒヤのA子……。
案の定、近くを歩いていた男子高校生が息子のことをじっと見ていることに気付き、「うるさいと思われてるんだろうなぁ……」と落ち込みました。

ところがその時、男子高校生がまさかの行動を!

見た目からは想像できないような可愛い声で、息子に「こんにちワン♪」と言ってくれたのです。A子の息子は大喜び! やっと気が済んで、散歩を再開してくれました。

お礼を言おうとすると

A子がお礼を言おうとすると、もうその男子高校生は足早に遠ざかってしまっていました。
でも息子が「またね~!」と言うと、照れくさそうに小さく手を振ってくれたそう。

A子は会釈をしながら、「あんなふうに優しい子に育てたいなぁ……」と思ったのでした。

まとめ

気を張り詰めて子育てをしていると、些細な優しさでも心に沁みますよね。さりげない一言でも救われる人はいます。何かとせちがらい世の中ですが、小さな思いやりを忘れないようにしたいものです。

ftnコラムニスト:藍沢ゆきの