子どもを連れて初めての遠出
A子は数年前に第1子を出産しました。
ちょうどコロナ禍真っ只中のころで、生まれて間もない子どもを外に連れ出すのも恐ろしく、生後半年くらいまでは家の近所にしか出掛けなかったそうです。
しかし、ようやくコロナも少し落ち着いてきたということで、ある日A子は夫とともに子どもを連れて初めての遠出をすることに。
場所は車で1時間ほどのショッピングモール。ただの買い物ですが、新米ママのA子にとっては大冒険でした。
オムツを交換しようとベビールームに入ると……「ない!!!」
幸い、子どもは大人しくしてくれていたので、予想よりもスムーズに買い物を楽しむことができました。到着から1時間ほどたっていたこともあり、オムツ交換のために一旦モール内のベビールームに向かうことに。
夫を外で待たせ、オムツを替えようと交換台に子どもを寝かせましたが、そこでA子は大変なことに気付きます。
子どものオムツ用品一式が入ったポーチを家に忘れてきてしまったのです!
夫に電話して買ってきてもらおうとしましたが、慣れない場所で子どもがぐずりはじめ、パニックになるA子……!
近くにいたママが異変に気付き……
「どうしよう!」あたふたするA子を助けてくれたのは、同じベビールームでオムツ交換をしていた見知らぬママでした。
そのママは、A子の危機を察して「オムツないの? サイズは何?」と聞いてくれたのです。
残念なことにそのママの子とはサイズが違いましたが、やりとりを聞いていた別のママが「テープタイプならそのサイズあるよ! 使って!」とA子の子どもにぴったりのサイズのオムツをくれたそう。
さらに、また別のママが「おしり拭き2パックあるから1個あげる!」とおしり拭きまでくれました。
ママたちの優しさに涙
無事にオムツ交換を終え、3人のママたちに改めてお礼を言ったA子。
彼女たちは「いいのいいの! 私もやらかしたことあるし(笑)」「育児がんばろうね~♪」と口々に言って、あっさり去っていきました。
恩着せがましくないあっさりとした優しさにA子は思わず涙し、「私もあんなふうに助けて上げられる先輩ママになろう!」と心に誓ったそうです。
まとめ
同じ年ごろの子どもを育てるママは、たとえ他人でも同志のようなもの。こんなご時勢ですが、困ったときにはお互い助け合いたいですね。
ftnコラムニスト:藍沢ゆきの