人は見かけによらない、という言葉がありますが、そう感じた経験はありますか? 今回は、スーパーの会計時、小銭を落としてしまい手間取っているおばあちゃんに、後ろに並んでいた強面の少年たちがとった思わぬ行動にびっくりしてしまったお話です。
混雑するスーパー
主婦のAさんには、よく通っているスーパーがありました。そこは、毎日が大特価といろいろなものが安く、混雑するのが当たり前。特に夕方になると、仕事終わりの会社員や夕飯の準備をする主婦でごった返していました。
動きがゆっくりなおばあちゃんで長蛇の列
会計で並んでいると、なにやらひときわ長い列が。横目で見てみると、会計をしているのはおばあちゃん。店員さんの言葉がよく聞こえないのか、何度も聞き返したり、一つ一つの動作がゆっくり。しまいには、小銭を落としてしまいおろおろと拾うおばあちゃんに、列の後ろの人から思わず舌打ちが。
「手伝ってあげたいけど、このあと私もすぐに夕飯の支度があるし」と、Aさんはひやひやしながら見守っていたそうです。
後ろに並んでいたヤンキー風の少年がまさかの行動に
すると、Aさんの後ろに並んでいたヤンキー風の少年たちがおばあちゃんに近づいていくではありませんか。「おばあちゃんに何かあったら!」と思わずAさんもおばあちゃんの元へ。
すると、少年たちは「急がなくていいっすよ」「おばあちゃん、手伝うよ」とまさかの親切ぶりを発揮。さらに、舌打ちした人をにらみ、「ゆっくりでいいからね」と優しく手伝っていたのです。これには舌打ちした当人もいたたまれなくなったのか、反省した様子。
まさかの光景にAさんは思わずぽかーんとしてしまったといいます。
最後まで親切な少年たち
「ありがとうねえ」としきりに感謝の気持ちを伝えるおばあちゃん。「いいってことよ」と照れくさそうな少年たちは、会計後も重い荷物を持って、おばあちゃんの車まで運んで行ったそう。
その後、もう一度列に並び直し、買い物を終えてさっそうと帰っていったといいます。「人は見かけによらないな」と反省したAさん。心温まる行動にほっこり元気をもらったそうです。
ftnコラムニスト:一瀬あい