人生経験が豊富な年配のかたからの話は、心に響くものがあります。
今回は、私の祖母が教えてくれた、「ずっと指輪をつけている理由」 のエピソードを紹介します。
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いつも勝ち気の祖母。まわりは 「仲良し夫婦だった」 というけれど……?

私の祖母は、性格も発言も強め。
肝っ玉母ちゃんタイプでした。

祖父は、私が生まれる前に他界。
そのため、祖父がどんな人なのか、知りません。

しかし、まわりの話によると、祖父を尻に敷き、家庭の頂点に立っているような祖母、という関係性だったといいます。

祖母に、祖父の話を聞こうすると
「決断力のない人だった」
「家のことには一切興味のない人だった」
のように、あまりいい言葉が聞けませんでした。

でも、まわりに祖父の話を聞くと
「祖母にベタ惚れだった」
「いつも一緒にいた」
と、真逆のことをいわれます。

どちらが本当なのか……。
私にはわかりませんでした。

「どうしてずっと、指輪をつけてるの?」 祖母が答えた言葉には、深い意味がこめられていた

仲が良いのか、悪いのか……
真相がわからないまま、私は大人になりました。

大人になってから、私はあることに気がつきました。
祖母は、いままでもずっと、左手の薬指に指輪をしているのです。
私が子どものときにも、指輪をしていたのを思い出しました。

私がまだ幼いときは
「結婚している人は指輪をつけるもの」
と思っていました。

でも、大人になってからは違います。
指輪をつけないというパターンもある、と知ったのです。

それでも、いつも指輪をしている祖母。

私は、祖母に
「おばあちゃん、いつも指輪つけてるよね。ずっとつけてたら、邪魔じゃない?」
と聞きました。

すると、祖母はびっくりした顔を向けました。
そして、ふっと、優しい笑顔になって、口を開きました。

「最初は合わなくて、邪魔だと思うこともあるのよ。でもね、そのうち、ないほうが不安になるの。それが、他人と結婚をするということなのよ」

これは、指輪のことだけをいっているのではありません。
パートナーのことも、いっているのです。

「最初は合わなくて、ケンカをすることもある」
「でも、いないと不安になるくらい、そばにいるのがあたりまえとなる」

この隠された意味に気がついたとき、私はハッとしました。
とても深い意味がこめられた言葉でした。

まとめ

人生経験が豊富な人からの言葉は、心にズシンと響くものがあります。
私はこの言葉から 「結婚とはなにか」 を教えてもらいました。
いままでも、これからも、ずっと忘れられない言葉です。

ftnコラムニスト:haru