誰しも昔は子供でした。でも、大人になるとそのことを忘れてしまったかのような振る舞いをする人がいます。今回ご紹介するのは、泣く子に怒鳴るおじさんを改心させた幼稚園生のお話。子育て中は迷惑をかけないようにしようとしても、子供なのでどうしてもうまくいかないこともあるもの。Aさんは公共の場で子供が泣いてしまうピンチが訪れましたが、なんと幼稚園生に救われました。
ftnews.jp

子連れのお出かけ「どうか迷惑をかけませんように」

Aさんは1歳の子供を育てる母親です。Aさんは、子供と一緒にお出かけをする際、周りに迷惑をかけないように気をつけていました。

自分にとっては世界一かわいい子供でも、この世には子供を好きな人ばかりではありません。子供が騒がしくすれば不快にいる人もいるだろうから、なるべくそうならないように気をつけよう、と思いながら生活していました。

大ピンチ!子供が泣き止まない

ある日、Aさんは区役所へ出かけなければならない用事がありました。子供を預ける人もいなかったため、当然子連れで出かけることになります。

用事を済ませるまでには長い待ち時間を子供と共に過ごさなければなりません。抱っこ紐で抱き、座らずに立って揺れながら子供のご機嫌をとっていたAさん。しかし、子供の機嫌はどんどん悪くなっていきます。

そしてついに子供が大きな声で泣き出してしまったのです。こうなるとどんなにあやしても泣き止みません。焦ったAさんに信じられない声が届きます。

うるせえな!早く黙らせろ

「うるせえな!早く黙らせろ!」おじさんの怒鳴り声がAさんに向けられます。

反射的に謝ろうとしたAさんを助けてくれたのは、そばにいた幼稚園生とママでした。

「ねえママ、赤ちゃんが泣くのって普通だよね。それなのに、どうして怒ってるの?」

その言葉におじさんはハッとなり、顔を赤くしてその場を立ち去っていきました。子供の素直な一言に自分のした行いが恥ずかしくなってしまったのでしょう。

迷惑をかけないではなく迷惑を許せるように

怒鳴ってしまったおじさんも、たまたま虫の居所が悪かっただけなのかもしれません。イライラしていると思わぬことを発してしまうこともあるでしょう。

生まれてから死ぬまでただの一度も迷惑をかけずに生きられる人なんているでしょうか?その答えはノーです。

だったら、他人の迷惑も許せるようになって、誰もが生きやすい優しい世の中を作っていきたいものですね。今回の幼稚園生の素直な言葉は、そのことを気づかせてくれるものでした。

Aさんも優しい気持ちになれ、ゆったりした気持ちで子供をあやし、泣き止ませることができたようです。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶