男性も女性も協力しあって暮らすもの。だけど、そんな当たり前のことが通用しないモラハラ夫がいるのもまた現実……。今回ご紹介するのは筆者の知人A子さんのお話です。「誰のおかげで暮らせてると思ってるんだ!」という夫にA子さんはどう立ち向かっていくのでしょうか。早速、みていきましょう。

「誰のおかげで暮らせてる?」働いていない負い目

A子さんは半年前に結婚したばかりの新妻です。結婚と同時に仕事を辞め、専業主婦として夫を支える日々を送っていますが、一つだけ気になることが。

それは気に入らないことがあると夫が「誰のおかげで暮らせてると思ってるんだ!」と言ってくること。A子さんは働いていないという負い目もあって、夫からそう言われると黙るしかありませんでした。

いつも夫の機嫌を損ねないように暮らす日々は、少しだけ窮屈だったのです。

「誰のおかげで働けてるの?」A子さんの疑問

今日もまた夫に「誰のおかげで暮らしていけるんだ?」と聞かれてしまったA子さん。いつもなら黙って何も言い返さないところですが、頭の中にある疑問が浮かんできて気づくと口から出てしまっていました。

「じゃあ、あなたは誰のおかげで働けてるの?」

いつも言い返さないA子さんが言い返してきたことに夫は驚いたようです。

「私が洗濯してシャツにアイロンかけてるから、あなたはいつもきれいなシャツを着て仕事に行けるんだよね?」

夫はA子さんの言葉にあたふたしています。

暮らせてるのって私のおかげじゃん!

「食事だって、お風呂だって、掃除だって、ぜーんぶ私がやってるんだよ? だから、あなたは仕事を頑張れるんじゃないの?」

黙る夫にA子さんはさらに言います。

「誰のおかげで暮らせてるっていつも言ってくるけど、私のおかげでもあるよね!」

夫は力なく「その通りです……」と言ってうなだれました。

夫婦は支え合って暮らすもの

この一件があって以降、夫が「誰のおかげで暮らせてるんだ!」と言うことはなくなったそうです。まだまだ、家事は妻の仕事という考えは抜けないようですが、感謝をしてくれるようになったのでA子さんは家事のやる気が増したそうです。

夫婦は支え合って暮らすもの。どちらか一方のおかげで暮らせているなんてことはありません。そのことを忘れずに感謝をし合うことができれば、いつまでも仲のいい夫婦でいられるのではないでしょうか。

働いていない負い目があると「誰のおかげで……」という言葉に屈しそうになりますが、A子さんのように勇気を出して言ってみることも円満な夫婦生活のためには必要な場合もあるようです。

ftnコラムニスト:安藤こげ茶