「そのバッグかわいいね。ちょっと貸してくれない?」「あ、うん、いいよ」最初こそ、
「それ、頂戴!」というわけではなかったみたいなんですが、気が付けば貸したママ友から返ってこない。バッグや帽子、化粧水や口紅に至るまで、ママ友たちから借りまくり、気が付けば借りパクしていたママ友。一個や二個ではなく、気が付けばママ友間で二十個以上取られていました……。

貸して貸して

「クレクレ!」と言うよりは、「貸して貸して」のママ友のA子。最初はみんな、返してくれると思って小物やバッグ、大きいものでキャンプ用のリュックサックを貸してあげていました。しかし、貸したものが返ってくることはありませんでした。仕方がないので、ママ友被害者の間で、A子さんの家に押しかけることにしました。

家に押しかけることにしました

「私、化粧品を貸したけど返ってこない」
「あたし、子供用のリュックサック貸したけど未だに返ってこない」
みんな、お金というよりは物を貸して返ってきませんでした。
そこで、都合をつけて取り返しに行くことにしました。A子さんの家に一人で行くのは少し、抵抗がありますが、みんなで行けば言いやすいと思ったのです。

慌てるA子さん

A子さん宅にみんなで押しかけたのは週末のことでした。A子さん家には子供もいるし、旦那さんもいました。呼び鈴を鳴らして、出てきたA子さんは「何事!?」という顔をしていましたが、ママ友七人で事情を説明し、家に上がらせてもらいました。

リビングや子供部屋に貸したものはありました

「これ、あたしが貸してたやつ!」
「これ、私の化粧品だから返してもらうわ!」
リビングや子供部屋には、私たちママ友が貸していたものがたくさんありました。A子さんは大慌て。A子さんの子供は、「ママー、ちゃんと返さなきゃダメじゃん!」とA子さんのことを叱咤してくれていました。旦那さんは、「本当にすみませんでした」と謝ってくれました。
取り敢えず、無事に貸したものが返ってきたので一件落着です。この件以後、A子さんが「貸して貸して」と言うことは一切なくなりました。

ftnコラムニスト:サンマ雲