子供は思っている以上に早く成長するもので、親はその心の内に気づけないこともあります。時には、親に真実を話すことができず、ずっと苦しんでいることもあるものです。そこで今回は知人から聞いた「娘が授業参観で父親の不倫を暴露した話」をご紹介します。
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娘の授業参観

主婦のAさんには、小学2年生の娘がいます。そんなAさんはその日、旦那とともに学校に向かっていました。授業参観だったのです。

その日、授業参観で子供たちは、両親のことについて書いた作文を発表するとのこと。

どんな作文を娘が書いたのか楽しみにしながら、Aさんは学校に向かいました。

作文を読み上げる娘

授業が始まると、1人ずつ作文を読んでいきます。今か今かと娘の出番を待っていると、いよいよ娘の番になりました。

娘は緊張した様子で教卓の前に立ち、作文を読み上げます。しかしその最初の一文に、教室は凍り付くことになりました。その一文とは……。

「私のパパは、不倫しています」

声を震わせ……

まさかの言葉にしんっと静まり返る教室。しかしそれでも娘は作文を読み上げていきます。

「パパはずっと不倫しています。私はそのことを知ってました。でもママには言えませんでした。パパに言うなって言われたからです」

作文を読み上げていく娘。徐々に声を大きく震わせながら、その目からは涙もこぼれ始めました。そして最後の一文……。

「悪いことだから、ママに言わなきゃって、ずっと思ってました。でも怖くて言えませんでした。苦しかったです。ママ、ごめんなさい……」

そうして娘の作文発表は終わったのです。

作文を読み終えて……

娘は旦那が不倫していたことを知ってしまった。しかしそれを旦那が口止めしたことで、真実を言えず、罪悪感でずっと苦しんでいた……。

Aさんはそのことを知り、大きなショックを受けました。

教室でみんなが見守る中、Aさんは娘を抱きしめます。そして「正直に話してくれて、ありがとう」「大丈夫だからね」という言葉を何度も伝えました。

娘はその間、泣きながら何度も「ごめんなさい」と言っていました。

家に帰り、Aさんは旦那と話し合います。しかしその時点でAさんの心は決まっていました。あれほど娘を苦しめた相手を、許すはずがありません。

その後、Aさんは旦那と離婚。そして娘は学校を転校し、今では元気に新しい学校に通っているそうです。

娘さんは父親の秘密を抱え、ずっと苦しんでいたのでしょうね。心のケアをしっかりしてあげて欲しいものです。

ltnコラムニスト:ふくろうクジラ