幼稚園に行くと……
主婦のAさんはその日、子供を迎えに、車で幼稚園に向かっていました。そして子供を引き取り、車に戻ったとのことです。ある異変に気づきます。
「何、この傷……」
なんと車の側面に、ピーッと横に長い傷が入っていたのです。
車に傷をつけた犯人は?
車についたその傷は、明らかに誰かが石のようなもので横にひっかいた傷でした。
そこで辺りを見渡すと、先ほどまで車の陰になって見えなかったのですが、そこに小さな子供がいました。Aさんも知っている、ママ友Bさんの子供です。
そしてその子の手には石が……。
「君がやったの?」Aさんがそう聞くと、その子は「うん」と頷きました。
それを聞き、Aさんは「はぁ」と大きなため息をつきます。
するとそのタイミングで「あら、こんにちは」と声をかけられました。その相手はBさんです。
まさかの言葉
「あらホント、すごい傷ねぇ」
傷のことを話すと、Bさんはまるで他人事のようにそんなことを言ってきました。謝罪の言葉はありません。
「これ、修理しないといけないので……」Aさんはそう言い、Bさんが修理代を支払うと言うのを促しました。
するとBさんは「うーん」となぜか考え込みます。どういうことだとAさんが思っていると、Bさんはまさかの言葉を発しました。
「まぁでも、子供がやったことだから、許してよ」
絶対に許さない!
衝撃的な発言に、言葉を失うAさん。
子供がやったこととはいえ、Aさんは車の修理代を支払わなければなりません。それを考えれば、修理代は親であるBさんが支払うのが当然でしょう。
「いや、ちょっと待ってくださいよ」と言うAさん。
するとBさんは聞く耳も持たず「じゃあ私予定あるから」と言って、Aさんを振り切り、車に乗り込みました。
「ちょ、ちょっと。待ってください!」Aさんがそう言っても、Bさんは完全に無視。そしてそのまま車で走り去ってしまいました。
Aさんの中でふつふつと燃え上がる怒りの炎……。
「絶対に許さない!」Aさんはそう心に決めました。
その後、Aさんは知り合いの弁護士に相談し、請求書を作成。Aさんの自宅に郵送し、「支払いがなければ警察に行きます」と伝えました。
そうしたらBさんは観念したのか、後日、銀行口座にお金が振り込まれていたそうです。
車に傷をつけておいて、「子供がやったこと」では済ませられないですよね。せめてしっかり謝罪していれば、もう少し対応も違っていたかもしれません。
ltnコラムニスト:ふくろうクジラ