妊活歴、10年の友達が、待望の妊娠を果たしました。おめでとう、と私は言葉で祝福したんですが、彼女はなぜか浮かない顔で、「うん、まあ、そうなんだけどね......」と、微妙な反応。
どうも素直に喜んでいない様子です。思い切って理由を尋ねるととんでもない事実が判明しました。
ftnews.jp

第一子の誕生を心待ちにしていたはずなのに

子供が好きで保育士になった私の友人。二十四才のときに、社内恋愛をして、二個上の男性と結婚しました。それから退職して専業主婦をしていた彼女。「結婚の次は子供だね。妊活、頑張らないと!」なんて私に話してくれていました。夫婦の営みは一週間に一回ほど。それを毎月続けていたそうです。けれども、なかなか妊娠できなくて、彼女はとても焦っていました。

義両親に「早く孫の顔が見たい」と言われて友人は苦しんでいた

その、焦る気持ちに追い討ちをかけるように彼女の義両親が「早く孫の顔が見たい」とときおり言うので、彼女は更に苦しむことになりました。私はなんと言って励まして良いか分からず、ただ、
「はやく授かるといいね......」という一言しか言えませんでした。

不妊治療の開始

彼女は旦那さんと話し合い、不妊治療をすることを決めました。治療費がとても高いこと、また、郊外にある病院と家の往復に二時間ほどかかるため、彼女は心身共に疲れていきました。治療開始から十年が経過したある日に、ようやく妊娠が判明したんです。しかし、彼女は複雑な想いをかかえていました。

授かったのは不倫相手の子

「お腹の子はおそらくだけど旦那との子ではないと思う......」
彼女は重い口を開いて、私にそう教えてくれました。続けて、「同窓会の二次会のあとで初恋の相手に誘われたの。酔った勢いでホテルに行ってしまって......そのあとのことはあんまりよく覚えていないんだけど日数的に、多分そのときできた子かな......と」
このあと、どうなったか先に話すと、彼女は
旦那さんに正直に告げられずに出産しました。
この秘密は墓場まで持っていくんだ、と決意を秘めた表情で今は子育てに明け暮れています。

ftnコラムニスト:サンマ雲