知人のママ友が、知人のことをアッシー代わりにしていました。「今、駅にいるの。迎えに来て?」「デパートにいるんだけど、これから移動したいから来てよ」お人好しの私の知り合いは、「分かった。今から行くね」と軽自動車をママ友のために走らせていました。
お人好し過ぎて断れない……
昔からPTAの役員などを押し付けられてもなかなか断れませんでした。新聞の勧誘が来ても勧められるがままに契約してしまって、家に届く朝刊はなんと三部...。そんな私の性格を知っているのか、ママ友のB子さんは私にいろいろな頼みごとをしてきます。一番多いのが、「車を出して」というお願いです。
ペーパードライバーのママ友を送り迎えする日々
子供のいない私は、そこそこ時間がありました。旦那の年収だけで取り敢えずは生活ができるため、現在は専業主婦です。B子さんは、「迎えに来て」とか「お米とか買っちゃったから、歩いて帰れない。迎えに来て」と私にお願い。
私のことを完全にタクシー代わりだと思っています。
ある日、勇気を出して断りました
あまりにも車を出してと言うので、ある日、私にも限界がきました。特にお礼などなく、こちらはガソリン代をかけて行っています。
「ありがとうー、助かるー!」ってお礼の言葉はあるけど、たまにはガソリン代をくれたって良いのではないか、と思い始めました。一回や二回のことではないのです。多い時で月の半分は送り迎えをしてしまっていました。そのため、遂に、「もう送り迎えできない」と告げたのです。
B子さんは「理由を言ってよ!」と怒りだし……
すると、B子さんは激怒しました。「どういうことなの!? 今までずっと助けてくれたじゃない……! これからもお願いよ!」私は静かに答えました。「車は手放したの。だからもう無理」
私は空のガレージを指差し、「身体に悪いから今後はなるべく徒歩で移動しようと思って、思い切って売っちゃったんだ」そう言うと、B子さんは舌打ちして、「もういいや!」と話を止め、歩き出してしまいました。B子さんとはそれきり。B子さんは次のアッシーを探しているようですが、見つかるわけありませんよね。
さて、私の方ですが、徒歩で出歩くようになったので健康的に体重を落とすことができました。たまに不便を感じることはありますが、車生活をやめて良かったと思います。
ftnコラムニスト:サンマ雲